国内 2019.07.01
「私はイノベーション担当」新任の清宮副会長、展望語る

「私はイノベーション担当」新任の清宮副会長、展望語る

日本ラグビー協会副会長・清宮克幸氏会見

——森会長から託されたTL改革について、一番にチェックしていくことは何か。

清宮「日本ラグビーの全体を考えて、攻めるべきところ、守るべきところ、そのバランスをとっていきたい。ただ、守るためにはまず攻めないといけない。やはり、トップの部分をしっかり形作らねばならない。ただ攻めるといっても、武器がないことには戦えない。このひと月、どれだけその武器を携えることができるのか、という時間だと思う」

——4月に発表されたフォーマットについては。

清宮「決まっていることについては粛々と進める。決まっていないことについてはまだ言えない。これは、僕がこうしたいと思っているからすべてそうなる、というものではなくて、自分にとってもチャレンジであると思っている」

——思い描くTL、日本ラグビーの像は、どんなイメージか。

清宮「…これは、面白い! と思ってもらえるようなもの。TLについてはこれまでもいろいろな機会に、コメントやイメージを求められてきたが、私は一貫してそれには答えてこなかった。自分の仕事ではない、と考えていたから。このひと月はそれをひっくり返すほどの激動の期間だった」

——攻めるとは、具体的には?

清宮「今はないものです。しっかりと攻めて得るべきものを得れば、守ることもできると思う」

——集客や、TLの日本代表強化の観点から、サンウルブズについて。サンウルブズは弱かったけれど、新しいお客さんが集まった。この点については。

清宮「新しいファンを呼んだ価値については、私もわかっています。サンウルブズについては、弱いとか赤字だとか、そういう言い方をしたくない。チャレンジをして、新しい価値を作ったと思う」

——7月28日のイベントについて

清宮「これまでのビジョンの発表というのは、日本ラグビーのステークホルダーの企業の皆さんにあらかじめ一つひとつ説明をして、という段取りを経て行なってきたと思う。今回はもっとシンプルに『こんなことをしたいんだけどどうだろう』という披露の場。日本協会の中にも、『事前に聞かされていない』という仲間は出てくるかもしれない」

 早大、サントリー、ヤマハと、指導者として常にチームを変えてきた改革者、新天地で振るう手腕には今後も注目が集まりそうだ。

清宮克幸
きよみや・かつゆき。1967年生まれ、51歳。大阪府出身。茨田高ー早大ーサントリー。現役時代はFL、NO8。現役引退後、早大監督としてチームを13年ぶりの大学日本一に。その後はサントリー、ヤマハ発動機で指揮。2015年度にはヤマハを日本選手権優勝に導く。2019年1月、『アザレア・スポーツクラブ』代表理事に。

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