各国代表 2019.02.11
イングランド、6トライの猛攻でフランスに大勝。2試合連続ボーナスポイント獲得で単独首位に。

イングランド、6トライの猛攻でフランスに大勝。2試合連続ボーナスポイント獲得で単独首位に。

[ 竹鼻智 ]

 この日のフランスは、テストマッチではWTBで起用されることの多いウジェがFBを務めており、ポジショニングの判断を難しくするようなプレーを仕掛けたイングランドのBKに、してやられた感がある。イングランドは、SOのオーウェン・ファレル、技巧派で知られるCTBのスレイド、FBのデイリーだけではなく、WTBのアシュトンの足からも、ゴールライン上でピタリと止まる正確なゴロパントが再三、放たれた。100メートルを10秒台で走るスプリント能力を持つメイをチェイサーとしたこの攻撃オプションは、正に「飛び道具」として、有効なトライパターンの一つとして完成度を高めている。

 マン・オブ・ザ・マッチの活躍を見せたメイは、前半だけで3トライを挙げる活躍。イングランドは30-8と、事実上試合を決める点差を付けて前半を折り返す。試合後、フランスのジャック・ブリュネル ヘッドコーチは、「厳しい試合になるとは予想していたが、前半は想定以上にやられた。特に、イングランドのキッキングゲームに対応できずに、残念な結果に終わった」と振り返った。平均体重が120キロに迫る超重量級FWを投入したフランスだが、スクラムでイングランドに押し込まれる場面も多く、この日のレ・ブルーは、とにかく精彩を欠いた。

 気を緩めないイングランドは、後半さらに2トライを重ねつつ、フランスを無得点にシャットアウト。「前半で4トライを挙げるパフォーマンスは素晴らしいが、それよりも後半、フランスを無得点に抑えたゲーム運びと、ディフェンスを評価したい。こういう試合は、後半で気が抜けてしまいがちだが、今日は試合を通じて緊張感を保つことができた」とは勝ち組の将、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチの言葉。

 開幕戦で16点のリードを守れずウェールズに敗れたフランスは、この日も落胆のパフォーマンスを見せ、初戦でアイルランドを破ったイングランドは、盤石の勝利で単独首位の座に。イングランドは、次節はカーディフで、同じくこれまで2勝を挙げているウェールズと対戦。大会の大きな山場の一つとなるゲームに、欧州中の注目が集まる。

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