国内 2019.02.01

トップリーグ選抜とクレルモンが前日練習。日和佐、松橋らが腕をぶす。

[ 森本優子 ]
トップリーグ選抜とクレルモンが前日練習。日和佐、松橋らが腕をぶす。
クレルモン戦へ向け意気込みなどを語るトップリーグ選抜の日和佐篤キャプテン(撮影:森本優子)

 2月2日に岐阜メモリアルセンター長良川競技場で対戦するトップリーグ選抜、ASMクレルモン・オーヴェルニュの両チームが、競技場で前日練習をおこなった。

 先に40分ほどの調整をおこなったのはトップリーグ選抜。対戦するクレルモンはフランスの国内リーグ・トップ14で2位(2月1日現在)のチーム。主将を務める日和佐篤(神戸製鋼)は「ゆっくりしたゲームになると向こうのほうが強い。日本の速いテンポで試合をしたい」と、抱負を語った。日和佐自身、日本代表スコッド入りを目指す立場だが、明日は「いい選手が集まっているので、彼らにいいパフォーマンスをしてもらうため、潤滑にゲームを進められたら」。SHとしてゲームをコントロールすることが、すなわちアピールの場となる。

 膝の負傷で日本代表から外れたFL松橋周平(リコー)も「この試合をターゲットにしていた」と腕をぶす。「チャンスはもらえた。つかむつかまないは自分自身との勝負。外国人相手なので、アピールとしてはいちばんいい場」。強みとする低くしぶといプレーで返り咲きを狙う。

クレルモン・オーヴェルニュのフランク・アゼマ監督(撮影:森本優子)

 クレルモン・オーヴェルニュは冒頭10分間だけの公開となった。トップ14のリーグ戦最中の来日だが、フランク・アゼマ監督は「数か月前にリーグ連盟からオファーがあったとき、迷わず決めた」という。「ラグビーで日本に行く機会など、そうそうない。確かに(シックスネーションズで)代表選手は何名か抜けていますが、チームが同じ時間を共に過ごすことで、カルチャーを共有できる」
 異国での試合をチームビルディングの絶好の機会ととらえる。
「日本代表だけでなく、トップリーグの試合も観ています。日本はプレーが正確でディシプリン(規律)がある。それはラグビーの中でとても重要な部分です」

 ゲームキャプテンを務めるLOポール・ジェドゥラジアックは、一昨年、パリで日本代表がフランス代表と引き分けたとき、メンバーに入っていた。
「あのときの日本のスピードと正確さは驚くべきものだった。我々が明日、どういうラグビーをすべきかは、はっきりしています。闘争心のある、強いラグビー」
(ちなみに、同主将の履くアンダーアーマー社製のスパイク(32センチ)はピンク色。同社が乳がん撲滅キャンペーンのために作成したものだ)。

 日和佐主将は言う。
「数年前からトップリーグのチャリティマッチは、ガチンコでモチベーションも高くなってきている」
 どちらのチームも役者はそろった。日本ラグビーの最高峰、ジャパンラグビートップリーグの掉尾を飾る一戦はぜひ、競技場で。

【岐阜メモリアルセンターの行き方】
▼JR岐阜駅より
10番乗り場 K50 長良八代公園、
K55 粟野西5丁目行きに乗り、
「メモリアル正門前」または「メモリアルセンター前」
11番乗り場 市内ループ 左まわり・右まわり行きに乗り、「メモリアルセンター北」下車。
バスは20分間隔で運転。左まわりのほうが若干近い。
※ 岐阜バス以外のICカードは使えません。小銭(210円)のご用意を。

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