国内 2018.12.02

東京学芸大が7大会連続優勝 全国地区対抗大学ラグビー大会関東1区

東京学芸大が7大会連続優勝 全国地区対抗大学ラグビー大会関東1区
学芸大NO8若杉が2本目のトライを奪う(撮影:見明亨徳)

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前半32分、31-3となるトライ。学芸大WTB倉林主将(撮影:見明亨徳)

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前半終了前、海洋大NO8川村が5点を返した(撮影:見明亨徳)

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海洋大、大漁旗の応援も(撮影:見明亨徳)
 「第69回全国地区対抗大学ラグビー大会 関東1区1部」。プレーオフ決勝が12月2日に駒沢オリンピック公園補助競技場でおこなわれ、東京学芸大が前後半9トライを東京海洋大から奪い57-10で優勝した。学芸大は第63回大会以降、7年連続9度目の代表切符をつかんだ。
 両校の決勝での顔合わせは3年連続、特に今年は10月28日の予選で後半12分まで14-12と学芸大2点リードで拮抗した内容だった。結果的に学芸大が4トライを追加し40-12で振り切った。
 その際に感じたフィジカル強化を海洋大が準備して臨んだこの日。
 前半開始、学芸大キックオフ。さっそく学芸大が海洋大のボールキャリアーをタックルし捕まえると、海洋大がノットリリースのペナルティ。ラインアウトからモールを選択して押し込む。ゴール前ラックからNO8若杉真宏がゴールラインを越えた。17分にも、やはりラインアウト、モールで押すと海洋大が再び反則、SH小沼和也が素早くタップしトライを奪った。25分、スクラムからNO8若杉が2本目のトライで海洋大をフィジカルで圧倒した。前半さらに2本トライをあげた。
 海洋大は前半8分、ハーフラインで反則を得るとSO田村祐太朗主将がPGを選択した。「人工芝なので踏み込みがきっちりできる。必ず入る」と確信し蹴るとバーを越えた。この段階で7-3とし「予選の時のようにいける」雰囲気があったが学芸大がトライを重ねた。海洋大の最後の得点は前半最後、敵陣ゴール前で相手反則から攻めNO8川村大和が中央インゴールにボールを置いた。前半は31-10で折り返した。
 後半最初の得点を学芸大がラインアウトからのサインプレーで取りきると、16分には主将WTB倉林淳が自身2本目のファイブポインターとなるなど後半4トライを追加し、57-10で終えた。
 勝った学芸大の岩本悠希監督は「前半の入り方をしっかりできたのが勝利につながった。全国までにディフェンスをもう一度、構築したい」と語った。前半2トライのNO8若杉は「最初のモールで押せると感じた。全国では学芸らしいラグビーをしたい」。大分県立玖珠美山高で本格的に楕円球と親しんだ3年生は中学の技術科と工業高校教員免許取得を目指す。地元に戻りラグビーを教える夢を持つ。
 敗れた海洋大。鶴留洋一監督は「ほんのわずかな差なんですけど。ラグビー経験値とか。そこを来年度以降、埋めていきたい」と分析し前を見る。田村主将も「大学院に進学してラグビー部にかかわっていく」。
 学芸大は第64回大会(2014年)以来、2度目の全国制覇を目指す。全国大会は来年1月2日に愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で開幕する。
(文:見明亨徳)

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