国内 2017.09.24

サントリーとパナソニック全勝キープ 織機とコカ・コーラは奮闘するも5連敗

サントリーとパナソニック全勝キープ 織機とコカ・コーラは奮闘するも5連敗
トライを奪いに行くサントリーの江見翔太(撮影:桜井斉)
 トップリーグは23日、埼玉などで第5節の5試合がおこなわれ、サントリーとパナソニックが全勝をキープ、NTTコミュニケーションズ、リコー、NECは競り勝って白星先行となった一方、豊田自動織機とコカ・コーラは未だ勝星なしの5連敗となった。
 昨季王者のサントリーは埼玉・熊谷陸上競技場でクボタと対戦し、54−17で勝利。
 立ち上がりはクボタがよくFLグラント・ハッティングのトライで先制したが、サントリーは16分にWTB江見翔太、18分にSH日和佐篤がゴールに持ち込み逆転した。相手にイエローカードが出てまもなくの25分には、ラインアウトからのサインプレーが決まって日和佐がすり抜け、連続トライ。32分にはFB松島幸太朗、SOマット・ギタウと好走が続いてさらにバックスがつなぎ、今季初先発のSH日和佐がフィニッシュしてハットトリックを達成した。
 その後、互いに1トライずつ挙げ、35−17で折り返したサントリーは、43分(後半3分)、ギタウが蹴ってインゴールに転がしたボールをCTB中村亮土が押さえて追加点。67分には敵陣深くのブレイクダウンでターンオーバーしてからたたみかけ、NO8ジョーダン・スマイラーがフィニッシュ。終盤にはFLツイ ヘンドリックがチーム8トライ目を挙げ、快勝となった。

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ハットトリックを達成し、今季早くも通算7トライのパナソニックWTB山田章仁(撮影:桜井斉)
 同会場の2試合目にはパナソニックとトヨタ自動車が登場し、43−16でパナソニックが制した。
 FB森谷圭介の先制トライなどでパナソニックが前半31分までに17−3とリードしたが、トヨタ自動車は36分、キャプテンのFL姫野和樹がゴール前のモールから抜け出してトライを奪い、45分(後半5分)にはスクラムでペナルティを得てPGで加点し、17−13と4点差に詰めた。
 しかし、パナソニックは51分、相手が落としたボールをWTB山田章仁が足にかけて自らインゴールで押さえ、流れを引き戻した。
 その後、トヨタが再びPGで得点し、6点差となるが、パナソニックは62分、キャプテンのFL布巻峻介が自陣から抜け出して大きくゲインし、絶妙なキックでインゴールにボールを転がし、チェイスしたWTB山田が押さえてトライ。67分には突破したCTB松田力也がつないで山田のハットトリックとなった。78分には途中出場のSO山沢拓也がチップキックを使っての個人技でチーム6トライ目を奪い、勝点5を手にしている。
 NTTコミュニケーションズは愛知・ウェーブスタジアム刈谷で豊田自動織機と対戦し、32−24で競り勝った。
 12−12で折り返し、後半開始早々にPGで勝ち越したNTTコムだが、その直後、FL栗原大介が危険なプレーで10分間の退出となり、数的有利となった織機は47分(後半7分)、ゴール前でPKを得ると、SOフランソワ・ブランマーがクイックタップからインゴールに突っ込み逆転した。
 しかしNTTコムは55分、CTBブラッキン・カラウリアヘンリーが左サイドから抜けてゴール中央に持ち込んでゲームをひっくり返し、SO小倉順平のブーツで加点して25−19とした。さらに61分、LOアイザック・ロスからオフロードパスをもらったCTB石橋拓也がフィニッシュし、リードを拡大。
 織機は試合終了前にトライを奪い返したがコンバージョンキックは外れ、7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイントは獲得はできなかった。

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タックラーを振り切ろうとするリコーのWTB長谷川元氣(撮影:松村真行)
 リコーは福岡に遠征してレベルファイブスタジアムでコカ・コーラと対戦し、32−5で下した。
 コカ・コーラは前半7分にWTB石垣航平が危険なタックルで一発退場となったのが痛かった。前半19分にキャプテンのFL山下昂大がトライを挙げて逆転し、14人全員が奮闘してホームでの今季初勝利へ執念を見せたものの、数的有利のリコーは30分にFL柳川大樹がゴールに持ち込み、再びリードする。
 それでもコカ・コーラは、ゴールポスト近くからの相手のコンバージョンキックをWTB副島亀里ララボウ ラティアナラがチャージし、チームに活力を与えた。
 しかし、リコーは8−5で迎えた後半早々、ラインアウトからのアタックでWTBアマナキ・ロトアヘアが左外を抜け、トライ。コカ・コーラは懸命にゴール前まで迫るが得点できず、逆にリコーは61分(後半21分)、WTBロトアヘアがゴール前のピックアップからインゴールに飛び込み、リードを広げた。70分にモールで5点を追加したリコーは、73分にはCTB濱野大輔のゲインとキックからWTBロトアヘアのハットトリックが生まれ、勝負は決まった。
 レベスタでの第2試合は宗像サニックスとNECがぶつかり、NECが粘るホームチームを29−17で振り切った。
 前半は互いにゴールラインを割らせず、3−3で迎えた後半開始早々、ハイパントを追ったサニックスの選手が味方同士でぶつかってボールはNECの手に渡り、グリーンジャージーは敵陣22メートルライン内へ。キャプテンのPR瀧澤直がパワフルランでゴールに迫り、ピックアップしたFL大和田立がインゴールに飛び込んでこの試合の初トライを挙げた。
 52分(後半12分)、サニックスのFL鶴岡怜志が危険なタックルでレッドカードとなり、数的有利となったNECは直後、ラインアウトからモールで押し込み追加点を獲得。58分にはCTB釜池真道がハーフウェイ中央から抜け軽快なフットワークで大きくゲインし、ゴール前でFB吉廣広征につなぎ、3連続トライとなった。22−3。
 それでも、連敗を止めたいサニックスは食い下がり、67分、CTBアヒオ シリバが抜けてトライ。71分のNECのカウンターアタックはTMOでスローフォワードが確認され、ノートライと判定されると、逆転勝利への望みをつないだサニックスはその直後、スクラムでペナルティを得、速攻からFWのピック&ドライブなどでゴールに迫り、ホンダから移籍してきたLO後藤駿弥が密集を飛び越えてインゴールに押さえ、コンバージョン成功で5点差に詰めた。
 しかし、NECは77分、16フェイズを重ねたあと、リオ五輪セブンズ代表のWTB後藤輝也が鋭いステップで防御網を切り裂き、つないで、SH山田啓介が勝利を決定づけるトライを挙げた。
 24日は、大分でキヤノン×ヤマハ発動機、大阪でNTTドコモ×近鉄の試合がおこなわれる。

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後半からの出場でNECに勢いをもたらした釜池真道(撮影:松村真行)

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