国内
2016.12.18
ヤマハも12連勝。次節サントリーと全勝対決へ! 神戸製鋼はV争いから脱落
クリスマスイブに迎えるトップリーグ優勝争いの大一番は、全勝対決になった。
開幕から快進撃を続けているヤマハ発動機は12月18日、兵庫・ノエビアスタジアム神戸で神戸製鋼と対戦し、33−15で勝利。前日に白星を重ねたサントリーと同じく、無傷の12連勝とした。リーグ戦の総当たりのみで優勝を決める今季のトップリーグは残り3節となり、いよいよ、ヤマハとサントリーが12月24日に静岡・ヤマハスタジアムで直接対決に臨む。
逆転優勝の可能性を残していた4位・神戸製鋼との対戦。ヤマハは前半12分過ぎ、FBゲラード・ファンデンヒーファーがラインブレイクし、WTB伊東力につないで先制した。その後PGで得点を重ね、13−0で折り返す。50分(後半10分)にはファンデンヒーファーのハイパントを神戸製鋼のFB正面健司がうまく処理できず、ヤマハがボールを確保してつなぎ、HO日野剛志がトライ。61分にはラインアウトからテンポよく攻めてゴールに迫り、FWが近場を突いたあと、人数が余っていた左へ展開してCTBマレ・サウがフィニッシュし、リードを広げた。
後半早々にPGで得点していた神戸製鋼は64分、カウンターでゲインしたSO山中亮平がタッチライン際で粘ってNO8谷口到につなぎ、さらにCTB林真太郎につないでトライを返した。69分にはラインアウトからモールで押し込み、ヤマハが故意に崩す反則を犯したためペナルティトライが与えられ、27−15となった。
しかし、ヤマハは終盤にPG2本で確実に点差を広げ、勝点4を獲得。ボーナスポイントは得られなかったヤマハだが、総勝点を57に伸ばし、首位をキープしている(サントリーは総勝点56)。
神戸製鋼は9勝3敗(総勝点42)となり、優勝争いから脱落した。
前王者である3位のパナソニックは、同日、東京・秩父宮ラグビー場でリコーを45−17で下し、10勝2敗(総勝点47)として4連覇に望みをつないだ。
前半、リコーにモールで押し込まれ先制を許したパナソニックだが、PGで3点を返したあとの15分、FLデービッド・ポーコックが相手選手にからんでボールを奪い返し、NO8ベン・ガンターの力走とポーコックの巧みなハンドスキルなどもあってWTB山田章仁の逆転トライが生まれた。その後、山田の連続トライとSOベリック・バーンズの安定したゴールキックで得点を重ね、20−10で折り返す。
53分(後半13分)にはハイパント後のルーズボールを山田が拾ってゴールに持ち込み、ハットトリック。
今季6勝目を目指して前半から激しくプレッシャーをかけるなど奮闘していたリコーは、56分、WTB小松大祐がカウンターでゲインしたあと、サポートしたLOマイケル・ブロードハーストがオフロードでSH山本昌太につなぎ、トライを奪って食い下がった。
しかしパナソニックはその後、バーンズのブーツで得点を重ね、71分にはブレイクダウンでターンオーバーしたあとSH内田啓介がギャップを突いてゴールまで走り切り、リードを拡大。最後はディフェンスでプレッシャーをかけてこぼれ球を拾ったCTB森谷圭介がトライで締めくくり、勝点4を獲得している。
5連敗と苦しんでいた東芝は、大阪・ヤンマースタジアム長居で近鉄を59−12で下し、長いトンネルを抜けた(5勝7敗)。一方の近鉄はこれで7連敗(2勝10敗)となり、14位にダウン。今季の最下位(16位)チームは自動降格で、13〜15位のチームは入替戦出場となるため、厳しい状況に追い込まれた。
前節終了時点で6位、7位だったNTTコミュニケーションズと宗像サニックスの対戦(宮崎県総合運動公園陸上競技場)は、33−7でNTTコミュニケーションズが制した。12月16日に43歳の誕生日を迎えた宗像サニックスのPR/HO松園正隆は70分(後半30分)から出場し、トップリーグ最年長出場記録を更新している。
秩父宮でおこなわれた第1試合、キヤノン対NEC戦は、45−21でキヤノンが勝った。7敗目を喫して12位に順位を下げたNECは、入替戦出場圏内にいる13位・豊田自動織機との総勝点差が5に縮まった。