国内 2016.12.03

釜石が先勝! トップチャレンジリーグ参入マッチ第1節

釜石が先勝! トップチャレンジリーグ参入マッチ第1節
釜石はブレイクダウンの修正も勝因につながった(撮影:見明亨徳)
 2017年に新設するトップリーグの下部リーグ戦「トップチャレンジリーグ(仮称)」の参加を目指す参入マッチが12月3日に始まった。第1節はトップイーストディビジョン1で今季3位の釜石シーウェイブスとトップキュウシュウA3位のマツタブルーズーマーズが埼玉・熊谷ラクビー場Bグラウンドで対戦し、釜石が前後半3トライを奪い、36−12で快勝した。
 試合開始当初はマツダのアタックが上回る。2分のファーストスクラムでは釜石のコラプシングを誘う。6分、釜石陣22メートル内でホールディングの反則を得ると、右ラインアウトへ。マツダはモールを押し、PR小柳友徳が右隅に先制トライを奪った。
 しかし、釜石は焦らなかった。リスタートのボールを確保しマツダ陣へ入ると、マツダが反則を犯した。12分、釜石は、その反則から左ラインアウトへ。ボールを出すとラックを重ね、SOに入替で入ったマイケル・バー・トロケが同点のトライ、ゴールキック成功で7−5と逆転した。
 釜石はその後もマツダ陣で攻め続け、試合を支配する。
 22分、ゴール前中央5メートルスクラムからFL中野裕太がインゴールへ運び7点を加えた。前半終了前にも左中間のスクラムから順目に回し、トロケが2つめのトライを決め、21−5と差を広げた。
 後半も釜石が最初に加点。12分にゴール前5メートル内のラインアウトをモールで押し、HO中村彰がファイブボインターとなった。残り15分くらいで相手の足が止まると、外へ展開し2トライを追加。マツダの反撃を35分の1トライに抑え、快勝となった。
 釜石の三浦健博ヘッドコーチは「(本拠地の)岩手と熊谷は気温差が10度もあり暑さが気になった。試合の入りはマツダのブレイクダウンの激しさもあり少し焦ったようだ。徐々に慣れて修正した。後半は相手の足が止まったので外で勝負するよう指示を出した。本当は(イーストで1位か2位になり)トップリーグ昇格戦に行きたかったが、今は新しいリーグへ入り戦うことを目指したい。強い相手との戦いや、九州や大阪で釜石がゲームをできることが大切」と話した。
 釜石のLO伊藤剛臣は「45歳は元気! 新しいリーグに入るために尽くす」。
 一方、敗れたマツダの坂本秀彰監督は「釜石は個々が強く、前に出てくるプレッシャーを受け、体力を消耗した。自分たちのリズムに乗れなかった。大阪府警も来週の結果次第でしょうが、必死でくるので強みのスクラムを生かして戦いたい」と先を見る。
 トップチャレンジリーグは8チームで構成する。今季のトップリーグ最下位(自動降格)、地域リーグ各2位の3チーム中トップチャレンジ2の2位以下になった2チーム、トップチャレンジ1の2〜4位とトップリーグ13〜15位による入替戦で負けた3チーム、それにトップチャレンジリーグ参入マッチの上位2チームだ。
 トップチャレンジリーグ参入マッチはこのあと、12月11日に大阪府警察×釜石(大阪)、18日にマツダ×大阪府警察(広島)をおこなう。
(文:見明亨徳)

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試合の始まりはマツダ(ブルー)FWが健闘した(撮影:見明亨徳)

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