その他 2016.06.27

やってみてわかる「ボールを持って走る」快感。味スタでラグビー体験。

やってみてわかる「ボールを持って走る」快感。味スタでラグビー体験。
楽しんでいるのはお父さんのほう!?
 6月25日、日本代表×スコットランド代表のテストマッチ会場となった味の素スタジアムでは、試合前の12時から東京都及び公共財団法人東京都スポーツ文化事業団主催の「ラグビーフェスティバル2016&TOKYO」が開催された。当日は心配された天候も持ちこたえ、多くの人でにぎわいを見せた。
 会場ではワールドカップ2019ブースをはじめ、開催12都市のグルメが楽しめるフードコート、ウィルチェアラグビー体験ブースなどが出展。特設ステージでは現在セブンズでリオ五輪出場を目指す山田章仁選手、俳優の伊原剛志さん、タレントの吉木りささんによるトークショーなどがファンを集めた。また人工芝のグラウンドが広がるアミノバイタルフィールドでは川合レオ氏、冨岡耕児氏、三宅敬氏らJRFUリソースコーチによるラグビークリニックに加え、ストリートラグビーの体験会も行われた。
 ストリートラグビーの体験会は、都内のオーストラリア好きが集まる「クラブ・オーストラリア」という団体の婚活・交流会イベントがあわせて開催されるなど、年齢・性別を問わず、子どもはもちろん大人も楽しめる体験コーナーとしても人気を集めていた。ストリートラグビーの体験会そのものは11日の「味の素スタジアム感謝デー」の際にも実施されており、経験した参加者は2回でのべ700人あまり。プレーのサポート役やレフリーとして、帝京大ラグビー部、川越ラグビースクール、都立石神井高、サムライセブンズやトップレフリーの平林泰三氏らの協力も得ながら行われた体験会では、1歳半から大人まで、まずは「ボールを持って走る」ことの楽しさを存分に味わった。また、熊本地震の被災地復興支援の取り組みとして行われたボールへの寄せ書きにも、参加者以外も含めて多くのメッセージが集まっていた。
 ラグビーを目的にやってきた人の少なかった11日の体験会、逆に試合を見に来た人が中心で「ラグビーのイベント」をイメージして来場した人が多かった25日も、参加者から多く聞かれたのは「ラグビーをやってみることができてよかった」ということだ。昨今の注目度の高まりで、それまでプレーはもちろん、観戦も含めてあまり縁がなかった人も、ラグビーに目を向ける機会が増えた。しかし話を聞くと、ラグビーやってみたいと思ったときに身近にボールがなかったり、親としては危ないスポーツというイメージがあったり、いきなりスクールに参加するのは心理的にもハードルが高かったり…と、さまざまなボトルネックがあるようだ。
 ストリートラグビーでは、そういったポイントがクリアされている感じがあり、安心して子どもを参加させられるだけではなく、自分もやってみたくなったという声も多く聞かれ、実際に親子で体験会に参加するパターンも見られた。
 主宰するストリートラグビーアライアンスには、各地でラグビーの普及活動を検討している公共団体、各都道府県のラグビー協会などから各地で体験会の開催の打診が来ているとのこと。それだけに、持続可能な取り組みとして継続していけるような運営体制づくりも急務になっている。2019年に向けて、より多くの人たちがラグビーを身近に感じられるように、まずは「ボールを持って思いっきり走る」というラグビーの根っことも言える経験をこれからも広げていくつもりだ。
(文と写真/野口弘一朗)

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