国内 2016.05.09

東京朝鮮、早実、東京、明大中野が4強入り! 東京都高校春季大会

東京朝鮮、早実、東京、明大中野が4強入り! 東京都高校春季大会
準々決勝で目黒学院と対戦し、後半、FWで同点に追いついた東京朝鮮(撮影:見明亨徳)
 冬の全国高校ラグビー大会の都道府県予選のシード校を決める春季大会が各地で行われている。
 5月8日、東京では「平成28年度東京都高校春季大会」の準々決勝4試合があり、東京朝鮮、早稲田実業、東京、明大中野が15日の準決勝へ進んだ。
「17−17の同点もトライ数差で東京朝高が目黒学院を下す」
 先発メンバーにトンガ人ら5人の留学生をそろえた目黒に対し、東京朝高はダブルタックルなど低いタックルで対抗した。
 後半3分、目黒が左へ展開しトライを奪い、17−5とリードを広げた。
 東京朝高は、昨年、全国大会に出場を決めたフォワードのモール攻撃が健在。焦らずに目黒のペナルティを得るとタッチキックでラインアウトへつなげる。13分、5メートル外側のラインアウトをモールで押し込みトライ、10−17と詰め寄った。勢いを増した東京朝高はさらに23分頃、目黒ゴール前5メートルの再スクラムからラック、モールとフォワードがボールを運び続け、ポスト下でトライラインを越えた。コンバージョンも決まり17−17の同点に。勝利を確実にしたい両校は激しい攻防を繰り広げた。
 試合終了直前、目黒がセンターラインから敵陣内側へ入ったところでPGを狙うも失敗し、同点のままノーサイドに。結局、トライ数3−2で東京朝高が準決勝へ進んだ。
 東京朝高の邵基学(ソ・キハク)監督代行は「最初からフォワードが良かったので後半に勝負をかけることができた。新人大会(1月)以降、選手には厳しさを追求しているが、まだまだです」と語った。
2
早実はあきらめずに攻め続け、國學院久我山に逆転勝ち(撮影:見明亨徳)
「早実は國學院久我山に逆転勝利で4強へ」
 前半開始1分で早実がトライを決め、あっさりと先制した(5−0)。しかし、その後、早実が久我山陣内へ攻めるもなかなか加点できない状況が続いた。23分、久我山が早実陣のラインアウトから同点とすると、終盤にもトライを追加し、12−5と逆転して前半を終えた。
 早実は後半開始直後にトライを返し、12−12の同点に追いつく。しかし、久我山がトライを奪い再逆転すると、続けて早実のキックをチャージした久我山が加点につなげ、16分までに24−12とリードを広げた。
 だが早実は、「久我山に残り15分ほどで12点差がついたらあきらめる選手たちが、あきらめなかった」(大谷寛ヘッドコーチ)。
 まずは右隅へトライを奪うと、難しい位置でしかも逆風に近い状況のコンバージョンを1年生の左足キッカー小泉(WTB)が決めて19−24と射程圏へ迫る。そして25分、グラウンド中央のスクラムからラインブレイクし、CTB中西(2年)が左中間へ走り込みファイブポインターとなった。逆転のコンバージョンは右足キッカーWTB青山(3年)が責任を果たし、26−24へ。準決勝進出を決めた。
 早実の準決勝の相手は東京朝高だ。大谷ヘッドコーチは「モールが強いチーム。規律を守りペナルティをしないように準備する」と話した。
 残り2試合は、新人大会優勝の東京が都北園を104−0と圧倒。明大中野は明大中野八王子との同門対決を59−0で制し、東京と明大中野が準決勝で対戦する。ちなみに、両チームは新人大会準決勝でもぶつかっており、そのときは34−7で東京が勝っている。
(文:見明亨徳)

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