東福岡がワールドユース4強入り！　慶應と仰星は準々決勝で海外勢に大敗

（写真：準々決勝の東福岡戦でゴールに近づく桐蔭学園）

　福岡・グローバルアリーナで開催されている高校ラグビーの国際大会、「サニックス ワールドラグビーユース交流大会 2016」は、5月2日に準々決勝などがおこなわれ、今春の全国高校選抜大会で優勝した東福岡高校と、トルロ カレッジ（イングランド）、グレンウッド ハイスクール（南アフリカ）、ロトルアボーイズ ハイスクール（ニュージーランド）が勝って準決勝進出を決めた。

　国内勢は5チームがベスト8入りしたが、石見智翠館高校（島根）、桐蔭学園高校（神奈川）、慶應義塾高校（神奈川）、東海大仰星高校（大阪）は敗れて5〜8位決定トーナメントへまわる。

　準々決勝第1試合では石見智翠館がトルロに挑んだが、21−24で惜敗した。

　石見智翠館は大柄な選手が多いイングランドチームに対しダブルタックルなどで応戦して相手の足を止め、攻撃ではスピードを活かし、13点ビハインドから徐々に流れを変えた。後半25分にラインアウトモールで押し込み、29分にはゴール前のPKから攻めて連続トライを挙げ3点差に詰める。そして、ラストアタックで敵陣22メートルラインに迫ったものの、ここはイングランドが懸命に守り、逆転劇とはならなかった。

　準々決勝第2試合では、約1か月前に全国高校選抜大会の決勝で戦った東福岡と桐蔭学園が激突し、49−26でまたも東福岡が制した。

　敗れた桐蔭学園だが、先手を取られてもしつこく食い下がり、ハードに体をぶつけ、テンポのいい展開ラグビーなどで4トライを獲得した。後半の被3トライは自分たちのロストボールから東福岡にカウンターアタックされ奪われたもので、点差から見るよりも競ったゲームだった。

　第3試合では、優勝候補の呼び声高い南アのグレンウッドが慶應義塾を61−7と圧倒した。

　序盤は辛抱強くディフェンスしていた慶應だが、グレンウッドは前半10分にCTBが中央突破で先制したのを口火に、トライラッシュ。将来のスプリングボックス入りを夢見ているであろう南アの選手たちは、フルタイムまでアグレッシブに攻め続け、特に190センチ前後の大型FWたちによる豪快な突進は慶應義塾を苦しめた。BKにはきっちりフィニッシュできるスピードランナーがおり、計9トライを挙げている。

　そして、2015年度に全国3冠を遂げ新たな挑戦を始めている東海大仰星は、ニュージーランドのロトルアボーイズに真っ向勝負を挑んだが、10−52で屈した。

　開始早々、仰星はしつこい連続攻撃でゴールに迫るも、得点できなかったのが惜しかった。出足速いディフェンスも相手にプレッシャーをかけていたが、前半10分、仰星の落球からロトルアボーイズはFWの力強いボールキャリーで一気に攻め込み、先制した。13分にはさすがNZチームらしく、ゲインとサポートの連続で追加点。気が楽になったラグビー王国の青年たちは大胆さと勢いを増し、10番はキレのある走りだけでなくキックも巧みに使って仰星を翻弄、ブレイクダウンのファイトもロトルアボーイズが優勢で、大差がついた。

　その他の試合結果は以下のとおり。

　準決勝など順位決定トーナメントの次節は、4日に同会場でおこなわれる。

▼準々決勝

・トルロカレッジ（イングランド）　24−21　石見智翠館（島根）

・東福岡（福岡）　49−26　桐蔭学園（神奈川）

・グレンウッド（南ア）　61−7　慶應義塾（神奈川）

・ロトルアボーイズ（NZ）　52−10　東海大仰星（大阪）

▼9〜16位決定トーナメント1回戦

・ジエングオ（中華台北）　29−26　佐賀工（佐賀）

・エニセイSTM（ロシア）　24−22　大阪桐蔭（大阪）

・クイーンヴィクトリア（フィジー）　64−7　セントエドマンズキャンベラ（豪州）

・國學院栃木（栃木）　54−5　ソウル大附属（韓国）

▼準決勝

・13:30　トルロカレッジ（イングランド）　vs　東福岡（福岡）

・14:50　グレンウッド（南ア）　vs　ロトルアボーイズ（NZ）

▼5〜8位決定トーナメント

・10:30　石見智翠館（島根）　vs　桐蔭学園（神奈川）

・11:50　慶應義塾（神奈川）　vs　東海大仰星（大阪）

▼9〜12位決定トーナメント

・13:30　ジエングオ（中華台北）　vs　エニセイSTM（ロシア）

・14:50　クイーンヴィクトリア（フィジー）　vs　國學院栃木（栃木）

▼13〜16位決定トーナメント

・10:30　佐賀工（佐賀）　vs　大阪桐蔭（大阪）

・11:50　セントエドマンズキャンベラ（豪州）　vs　ソウル大附属（韓国）