その他 2016.04.03

日本橋に凱旋! 桜の下でストリートラグビー

日本橋に凱旋! 桜の下でストリートラグビー
満開の桜がストリートラグビーを出迎えた。
 2015年7月に産声を上げたストリートラグビー。ワールドカップで火がついたラグビー人気をさらに身近なものにすべく、また多くの人たちに実際にラグビーに触れるきっかけを作るため全国各地で活動を続けてきたが、4月2日、そのスタートの地である日本橋に帰ってきた。
 13時半から始まったイベントは、歌手の田中美里さんや尺八奏者のき乃はちさんらを招いたオープニングセレモニーのあと、大西一平さんと都立石神井高校ラグビー部によるデモンストレーションを交えてのルール解説が行われた。「握手で始まり、握手で終わる」、「勝敗はつけない」といったストリートラグビーの基本理念の紹介に加え、昨年は累計で1000人以上がプレーしたが、怪我人は0であったこと。そして今年も怪我人0のまま、1万人以上のプレーヤーを目指していくという。
 その後、事前にエントリーしたチームを中心に90のゲームと、ガイドプレーヤーを交えた20ほどの飛び入り参加枠でのゲームがスタート。450名を超えるプレーヤーが満開の桜の下で楕円球と触れ合い、約2万5千人の観客がニュージーランドやオーストラリアに縁のある屋台とともにイベントを楽しんだ。また、本イベントは日本橋八重洲さくら通りで行われている「日八会さくら祭り」内で開催され、たまたま通りかかった人たちも「何かおもしろそうなことやってる!」「こんなところでラグビー?」と足を止めていた。
 今回のイベントには日本橋に縁のある飲食店や企業が多く参加。普段店舗で使用しているエプロンを着用しているチームや、山王祭で使用しているという「はんてん」に身をつつんだチームも目を引いた。特に高島屋や、伊勢丹、三越といった百貨店のチーム同士のゲームには応援に駆けつけた仲間以外からも、多くの声援が飛んでいた。店舗や企業で参加している人たちにきっかけを聞いてみると、前回の日本橋でのイベントにも参加しており、今回も単純にゲームとして楽しみたい、という思いだけではなく、地域との関係・つながりを大事にしたいという意図もあった。プレー中は夢中になって、終わってみると上司が応援に来ていて驚いたという人や、逆にプレーの様子を見て同僚の新たな一面を発見した人、参加をきっかけに職場でラグビー好きの仲間を見つけた人もいた。また、今回も子どもから大人までさまざまな年齢層や、国籍の人たちが参加。終盤には日本橋に居を構える荒汐部屋の力士が参加するなど、ライトアップされた夜桜が美しい19時頃まで大いに盛り上がった。
 子どもの参加者にラグビーボールを配布するなど、一日だけの体験ではなく、継続的にラグビーを身近に感じてもらうための工夫を行っていたストリートラグビーアライアンス。今後も2019年やその先に向けて地域や街づくりにつながる形でさまざまな取り組みを行う予定なので、これからの活動にも注目したい。
(写真・文/野口弘一朗)

3

観客にもおなじみの百貨店同士のゲームは多くの人が足を止めた

2

芝生の上を思いっきり走り抜ける子どもたち

PICK UP