ストリートで、公園で。ラグビーをあらゆるところへ。
グラウンドがなくても、子どもでも大人でも参加できるラグビーを作ろう! と日本で考案されたストリートラグビー。7月に日本橋で開催されたイベントや、先日来日したロンドン市長のボリス・ジョンソン氏が体験している様子を目にした方もいるだろう。
このストリートラグビー、ちょっとしたスペースさえあればどこでもできるということで、池袋で開催中のイベント、「ぶくろマルシェ」の一環として10月31日、11月1日の2日間にわたって、南池袋公園の一角で実施されている。
そもそも今回の開催は、「ぶくろマルシェ」内にオーストラリア大使館の後援でオーストラリア・ヴィレッジというエリアが設けられ、そこに関わっている「クラブオーストラリア」(名前の通り、オーストラリア好きの集まりとのこと…!)の渡辺さんが、「オーストラリア=ワラビーズ=ラグビーだろう!」という図式でストリートラグビーの実行委員会に声をかけたのがきっかけ。初めてラグビーボールに触れる人から、ワールドカップのジャパンの活躍を見て興味を持ったという人、昔ラグビー部に所属していた人など様々なバックボーンを持つ人たちが集まった。たまたま通りかかり、話題のスポーツだからなど、初日の31日は午前と午後合わせてのべ60人あまりの人たちが参加した。
その名の通り路上でも開催できるストリートラグビーは幅7メートル、長さ12メートルほどのコートで、3対3で攻守を交代しながら行うのが基本。攻撃側は「スタートエリア」から「インゴールエリア」まで、守備側に3回タッチされない間にボールを運ぶことができれば得点となる。試合時間は1分間だが、実際にやってみるとスピード感があり、目まぐるしく攻守が入れ替わるため、本気の大人が集まると意外とハード。今回は体験会ということで、得点を競うよりも楽しむことに重点を置いて実施されたが、高校でラグビーをやっていたという予備校生も「ある意味15人制よりキツい」と息を切らせていた。
一方でタックルやスクラムがなく、子どもや女性でも気軽に参加できるのも特徴。大人に混じって参加した5歳の男の子も、素早い動きで大人をかわしたり、パスを一生懸命受け取ったりと、目いっぱい楽しんだ様子。また初めてラグビーボールに触れる、という大人の男性も、見ることとは違う面白さを発見していた。
ストリートラグビーは今後も名古屋や南三陸などでも開催が決まっている。ラグビーが注目されている今だからこそ、今回の「ぶくろマルシェ」のように街のイベントの中のひとつとして、街の活性化や地域交流のきっかけにもなるコンテンツになれば、という。もちろん4年後のワールドカップ日本大会に向けて、ラグビーを文化として根付かせたい、そのために少しでも多くの人にラグビーに触れるきっかけを作りたい、という熱い思いもある。
今回のジャパンの活躍を見て自分もちょっとやってみたくなったという人や、興味を持った子どもを連れていくにもおすすめのイベント。今後の活動にも注目だ。
【ストリートラグビー 公式ブログ】
http://street-rugby.com/