海外 2015.07.04

ハイランダーズが悲願の初優勝! 田中は決勝出番なしも仲間と歓喜

ハイランダーズが悲願の初優勝! 田中は決勝出番なしも仲間と歓喜

後半に貴重なトライを決めたハイランダーズのWTBナホロ(Photo: Getty Images)

 世界で最もエキサイティングなリーグといわれるスーパーラグビーは、7月4日にウェリントン(ニュージーランド)でプレーオフ決勝がおこなわれ、ハイランダーズがハリケーンズとのニュージーランド勢対決を21-14で制し、初優勝に輝いた。

 ハイランダーズに所属する日本代表(パナソニック)のSH田中史朗はベンチ入りし、出番はなかったものの、スーパーラグビー3年目の今年は15試合(先発2試合)に出場してスーパーサブとしての役割をきっちり果たし、日本人選手として初めてスーパーラグビーの栄冠を手にした。

 ウエストパック・スタジアムで満員の3万6千人が熱狂するなかおこなわれた頂上決戦。
 序盤から激しい攻防となり、前半4分、ハイランダーズがPGで先制した。28分にもアウェイチームのSOリマ・ソポアンガがショットを確実に決め、ハイランダーズが6-0と流れをよくする。

 一方、今季レギュラーシーズンを1位で通過し、同じく悲願達成に燃えたハリケーンズは、36分にようやくスコアボードを動かした。ゴール前スクラムのアタックからトライラインに迫り、左外でボールをもらったCTBマア・ノヌーがインゴール隅に飛び込み、5点を返した。

 しかしハーフタイム前、ハイランダーズが敵陣深くでのラインアウトスチールからチャンスとなり、連続攻撃のきっかけを作ったFLエリオット・ディクソンがパワフルに4人を引きずりながら前進してトライを挙げ、13-5。ハイランダーズのリードで前半を終えた。

 早めに点差を詰めたいホームチームは後半早々、SOボーデン・バレットがキックの調子を取り戻し、PGを決めて13-8とする。

 ところが、ハイランダーズの勢いは止まらず、46分(後半6分)、敵陣22メートルライン内でアドバンテージをもらい粘り強く攻め続け、右へ展開して、今季トライ王のWTBワイサケ・ナホロがディフェンダーをかわしてフィニッシュし、リードを広げた。

 追うハリケーンズはその後、PGを決めて18-11としたが、60分、波状攻撃でトライチャンスを作りながら、左WTBジュリアン・サヴェアがボールをうまくハンドリングできず好機を逸したのが痛かった。それでも、PGをもう1本追加し、18-14、4点差で終盤の戦いへ。

 一瞬の隙も許さない、手に汗握る激しいバトルで、ハイランダーズは司令塔のソポアンガが負傷交代するアクシデントがあったものの、代わりに途中出場したSOマーティー・バンクスが77分に大きな仕事をやってのける。FWが敵陣22メートルライン中央付近で突進を繰り返したあと、ドロップゴールを決め、安全圏に近づく7点差とした。

 残り時間、約2分。同点へと焦るハリケーンズはリスタートでボール獲得に失敗。そして、ハイランダーズはフルタイムまでの残り時間、自陣で確実にボールをキープし、ホーンが鳴った直後、SHアーロン・スミスが外にボールを蹴り出し、歓喜の瞬間を迎えた。

 16年ぶり2回目の決勝進出で初めて栄冠を手にしたハイランダーズ。3人のオールブラックス、FBベン・スミス、SHアーロン・スミス、CTBマラカイ・フェキトアが中心となり、WTBナホロ、SOソポアンガというニュースターが生まれ、田中など脇役も一体となって優勝を勝ち取った。FBスミスと2人で主将を務めてきたNO8ナッシー・マヌーは今季限りでの退団が決まっており(スコットランドのエディンバラに移籍)、有終の美を飾った。

 一方のハリケーンズは、リーグ戦で14勝2敗という圧倒的強さを見せ、2006年大会以来のファイナルに臨んだが、優勝には惜しくも届かなかった。特に、欧州クラブへの移籍を決めているCTBコンラッド・スミス主将、CTBマア・ノヌー、PRベン・フランクス、LOジェレミー・スラッシュといった、長年チームの中心としてけん引してきたベテラン選手たちにとっては、ほろ苦いラストゲームとなった。

tanaka

優勝を喜ぶハイランダーズの田中史朗とワイサケ・ナホロ(Photo: Getty Images)

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