各国代表 2015.05.01

ジャパン合流初戦 豪州から一時帰国中の山田「ボールをもらえるように」

ジャパン合流初戦 豪州から一時帰国中の山田「ボールをもらえるように」

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香港戦でも山田章仁の笑顔が見られるか(撮影:松本かおり)

 南半球最高峰であるスーパーラグビーのフォース(オーストラリア)に在籍するWTB山田章仁が2日、ラグビー日本代表としての今季初陣に挑む。東京・秩父宮ラグビー場でのアジアラグビーチャンピオンシップ(ARC)の香港代表戦に背番号11をつけて先発。4年に1度のワールドカップ(W杯・イングランド)を9月に控え、こう意気込む。

「W杯に出ることはもちろんですけど、W杯で活躍できるようになりたい」

 4月下旬の約1週間、日本代表の宮崎合宿へ合流。フォースの試合出場メンバーがニュージーランド遠征をおこなうなか、出番を得られぬWTB山田は「代表で、しっかりとトレーニングをしたい」と考えたのだ。帰国するや、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)と面談。話し合いの末、もともと4月30日だった離日のスケジュールを後ろ倒しにした。

 5月1日、試合会場での前日練習後。報道陣の前に現れ、ハードワークを誓うのだった。

「とりあえずチャンスをいただけたので、がんばるだけ。トライを取る。ボールを持ってしっかりと走る。それがWTBの仕事ですので。(ジョーンズHCが)使いたくなるようなプレーをしたいです。(もっとも意識するのは)ボールタッチ、ですね。ボールをもらえるように、走ります」

 3日にはパースへ戻る。フォースの本拠地だ。再びスーパーラグビーデビューに挑むWTB山田は、「(周りとの)特に大きな力の差は感じない」。しかし、公式戦には出られない…。このジレンマを「しょうがないです」と受け入れている。

「月曜日(4日)からしっかりと練習する。やれる自信はあるので、チャンスが回ってきた時にはしっかりと。焦って試合に出れたら焦るんですけど、なかなかそういうものでもなさそうなので。やれることをしっかりやって、その時を待ちたいですね」

 日本代表の首脳陣から渡されたスピード強化トレーニングや、フォースの首脳陣に作成を頼んだ特別メニューをこなす。淡々と心身を整える。

(文:向風見也)

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香港戦前日、記者たちの質問に答える山田章仁(撮影:向風見也)

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