フィジーが15回目の香港セブンズ優勝! 来季コア昇格はロシア
香港セブンズ40年目の記念大会で優勝したのはフィジーだった。7人制ラグビー大国のフィジーが、セブンズの聖地とも言われる香港で栄冠を掲げたのは2年ぶり15回目。
カップ準々決勝でイングランドに14-12で競り勝ち、南アフリカとの準決勝を21-15で制したフィジーは、決勝ではニュージーランドと対戦して33-19で勝利。ハンドリング、ランニングスキル、ビジョンに優れるフィジーの選手たちは、サポートプレーやカウンターラックでも光って、前半に3連続トライでゲームを優位に進めた。5季連続のシリーズ優勝を目指すニュージーランドが息を吹き返し、一時は9点差となったが、元7人制イングランド代表ヘッドコーチのベン・ライアンが指揮官に就任して以来、規律とディフェンス力も高まったフィジーは逆転を許さず、カップと優勝賞金10万USドル(約1200万円)を手にした。
香港セブンズはHSBCセブンズワールドシリーズの第6ラウンドでもあり、フィジーはニュージーランドと入れ替わって総合ランキング2位に浮上している。香港セブンズで3位だった南アフリカは総合トップをキープした。
また、今大会では来季のコアチーム昇格をかけたトーナメントも開催され、ロシアが激闘を制した。
昇格決定戦には12か国・地域(香港、ブラジル、ウルグアイ、メキシコ、パプアニューギニア、ロシア、韓国、チュニジア、スペイン、ジンバブエ、トンガ、ガイアナ)が参加。
決勝にはロシアとジンバブエが進み、3点を追うジンバブエが残り1分を切ってから逆転トライを決めたものの、フルタイムのサイレンが鳴ったあとのラストプレーでロシアがボールを確保し、自らの落球で逆転のきっかけを与えていた選手が自陣深くから突破して約80メートルを走り切り、22-19で劇的勝利となった。
昇格を決めたロシアは、今季ワールドシリーズ(全9ラウンド)でコアチーム中最下位になったチームと入れ替わり、来季ワールドシリーズにフル参戦する。
そして、降格の危機に直面しているのが瀬川智広ヘッドコーチ率いる日本だ。香港セブンズでシールド準優勝(14位)だったジャパンは、6ラウンドを終えた時点で7ポイントしか獲得しておらず、コアメンバー全15チームのなかで最下位と苦しんでいる。
今季ワールドシリーズはあと3ラウンド。次は東京セブンズ(4月4〜5日/秩父宮ラグビー場)だ。
(Photo: World Rugby/Martin Seras Lima)
※ 数字は獲得ポイント。
※ 最終順位が4位以上のチームには2016年オリンピックの出場権が与えられる。
【HSBCセブンズワールドシリーズ 1大会で獲得できるポイント】
・カップ優勝=1位(22点) カップ準優勝=2位(19点) カップ3位(17点) カップ4位(15点)
・プレート優勝=5位(13点) プレート準優勝=6位(12点) プレート準決勝敗退=7位タイ(10点)
・ボウル優勝=9位(8点) ボウル準優勝=10位(7点) ボウル準決勝敗退=11位タイ(5点)
・シールド優勝=13位(3点) シールド準優勝=14位(2点) シールド準決勝敗退=15位タイ(1点)
▼カップ準々決勝(1〜8位)
・フィジー 14-12 イングランド
・南アフリカ 7-5 オーストラリア
・サモア 26-15 アメリカ
・ニュージーランド 31-21 アルゼンチン
▼カップ準決勝
・フィジー 21-15 南アフリカ
・ニュージーランド 15-14 サモア
▼カップ決勝(優勝決定戦)
・フィジー 33-19 ニュージーランド
▼3位決定戦
・南アフリカ 26-5 サモア
▼プレート準決勝(5〜8位)
・オーストラリア 12-7 イングランド
・アメリカ 28-14 アルゼンチン
▼プレート決勝(5位決定戦)
・オーストラリア 21-17 アメリカ
▼ボウル準々決勝(9〜16位)
・カナダ 21-10 ケニア
・フランス 26-14 ポルトガル
・ウェールズ 38-7 ベルギー
・スコットランド 28-7 日本
▼ボウル準決勝
・フランス 38-19 カナダ
・スコットランド 34-0 ウェールズ
▼ボウル決勝(9位決定戦)
・スコットランド 26-5 フランス
▼シールド準決勝(13〜16位)
・ケニア 21-0 ポルトガル
・日本 42-7 ベルギー
▼シールド決勝(13位決定戦)
・ケニア 26-7 日本