国内 2014.09.30

速さでブレイクの大東大SH小山、「理解度」も。5日、開幕3連勝狙う

速さでブレイクの大東大SH小山、「理解度」も。5日、開幕3連勝狙う

koyama

 関東大学リーグ戦1部で前年度3位の大東大は10月5日、埼玉・熊谷ラグビー場で今季から昇格の山梨学大とぶつかる。開幕3連勝がかかる一戦でも、ルーキーイヤーからレギュラーだった2年のSH小山大輝が攻めのハンドルを握る。

 新加入のCTBウィリアム・クルーガーラトゥら突破役が揃う大東大は、今秋開幕のリーグ戦では前年度5位の日大を57−19(9月14日/東京・キヤノンスポーツパーク)、同6位の法大を47−27(21日/東京・秩父宮ラグビー場)でそれぞれ制している。

 2試合連続で先発中のSH小山は、1年時から鋭いサイドアタックを連発。身長170センチ、体重65キロと小柄かつ細身も、チームメイトからの信頼を集める。昨季の副将で現パナソニックのCTB梶伊織にも「入ってきた頃からずば抜けていた」と証言されている。

 その才気は、ライバルチームのボスからも一目置かれる。昨季リーグ戦を制した流経大の内山達二監督は、高校時代のSH小山をスカウトしていたと明かし、「日本代表、なるんじゃないですか」と話す。

 今年6月29日、秩父宮での関東大学オールスターゲームでリーグ戦選抜を率いた内山監督は、SH小山を迷わず選出(対抗戦選抜に21−17で勝利)。前日練習を観た時点で、その適応力の高さに舌を巻いたという。

「(さまざまなチームから選手が集まる)ミックスチームでやるべきことを理解して、そのなかで自分の強みを出していた。ただパススキルが高い、ただスピードがある、だけではなくてね」

 全国大会とは縁が少ない北海道・芦別高出身ながら、2012年度の高校日本代表となった経歴を持つSH小山。適応力について聞かれると、こう実感を語った。

「確かに、理解するのは得意な方です。高校時代から『どういう風にやるか』を考えながらやってたので」

 格上に勝つための術を自ら考え、大学ラグビーなどの試合を繰り返し観ていた高校時代を経て、いま、全国の覇権争いに挑む。

「(目標は)大学選手権4強以上。個人的には日本代表に入るために、焦らずやっていきたい」

(文:向 風見也)

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