各国代表 2014.09.28

オールブラックス、南半球4か国対抗3連覇! マコウは伝説の男ミーズに並ぶ

オールブラックス、南半球4か国対抗3連覇! マコウは伝説の男ミーズに並ぶ

McCaw

笑顔のNZ代表主将マコウ。写真は9月13日の南ア代表戦後、フリーダムカップを手にして
(撮影:Masanori Udagawa)

 「ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)2014」の第5節が現地時間27日におこなわれ、アルゼンチン代表を34−13で下したニュージーランド代表が大会3連覇を果たした。敵地ラプラタに乗り込み、4トライを挙げてボーナスポイントを獲得した“オールブラックス”は通算4勝1分で総勝点を21とし、2位の南アフリカ代表に6ポイント差をつけたため、最終節を前に優勝を決めた。昨年6月から負け知らずで、連続不敗記録を22に伸ばしている。

 序盤にペナルティゴール(PG)2本でリードしたニュージーランドは11分、ラインアウトからのアタックでFBイズラエル・ダグが好走し、ゴール前でWTBベン・スミスにつないで最初のトライを挙げた。24分にはハーフウェイ中央でボールをもぎ取ってからカウンター、バックスが巧みなコンビネーションで右サイドに穴をあけ、FBダグがゴールへ駆け抜けた。

 20−6で迎えた後半もオールブラックスの試合運びは安定しており、56分、パワフルなWTBジュリアン・サヴェアが左サイドから防御網を破って追加点。サヴェアはその2分前、見事なサインプレーによるトライを自身のオフサイドで幻にしていたが、すぐにミスを帳消しにした。
 その後、アルゼンチンの攻めをしのいだ黒衣の男たちは、67分にも躍動する。自陣深くでのスクラムからボールを回し、FLジェローム・カイノがビッグゲイン、敵陣22メートルラインでWTBサヴェアにつなぎ、さらにサポートしたSHのTJ・ペレナラがチーム4トライ目を挙げた。この時点で、ボーナスポイントを獲得したオールブラックスの優勝がほぼ確定。
 結局、アルゼンチンは敗れたものの、試合終了直前に自陣からチーム一体となって粘り強くつなぎ、途中出場のCTBオラシオ・アグージャがトライを挙げて意地を見せた。

 なお、ニュージーランド代表の主将であるFLリッチー・マコウは、この試合がブラックジャージーを着ての133試合目(その内、テストマッチ132試合)となり、LOとして活躍した同国のレジェンド、コリン・ミーズ(テストマッチ55試合、その他78試合)の最多出場数に並んでいる。

 南アフリカのケープタウンでおこなわれたもう1試合は、同国代表チームがオーストラリア代表を28−10で下した。
 ラインアウトモールで先制しながらも、オーストラリアのパワフルなCTBテヴィタ・クリンドラニに走られて、WTBアダム・アシュリークーパーに逆転トライを奪われた南ア代表“スプリングボックス”。5−10で迎えた後半早々にPGで差を詰め、しばらくは劣勢が続いたが耐えてしのぎ、69分、29フェイズを重ねたのち、途中出場SOパット・ランビーがドロップゴールを決めてリードを奪った。
 流れを変えた南アは71分、相手のロストボールからカウンターアタックでCTBヤン・サーフォンテインとWTBコーナル・ヘンドリクスが力走、主将のCTBジャン・デヴィリアーズのトライが生まれた。78分にはSOランビーが次々とタックルをかわして5点を追加。残りの数秒間もハングリーにゴールを目指し、代表デビューとなったSHコーバス・レイナーのビッグゲインを素早いサポートでチーム4トライ目につなげ、世界ランキング2位の力を示した。

 逆転優勝を逃したスプリングボックスだが、打倒オールブラックスの闘志は衰えていない。10月4日、南アのジョハネスバーグで両チームは今年最後の直接対決に臨む。
 オーストラリア代表はアルゼンチンに向かい、メンドーサで今大会最終戦となる。

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