各国代表 2014.09.14

NZ 21試合連続不敗も、ノヌー骨折離脱。 南米の雄はまたも7点差惜敗

NZ 21試合連続不敗も、ノヌー骨折離脱。 南米の雄はまたも7点差惜敗

NZ SA

グレイトライバル。南ア代表主将デヴィリアーズの100キャップ獲得を祝福するNZ代表主将マコウ
(撮影:Masanori Udagawa)

 世界ランキング1位と2位の最高峰バトル。頂点に立つオールブラックスの20試合連続不敗記録は、ライバルのスプリングボックスによって止められるかに思われた。13日にニュージーランドのウェリントンでおこなわれたラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の第4節。

 ホームチームのオールブラックスが序盤にショットチャンスを得て3点を先制したものの、南アフリカ代表のスプリングボックスは前半15分、ランアウトからのアタックでWTBコーナル・ヘンドリクスが中央を突破し、トライを挙げた。オールブラックスは何度も敵陣深くに入ったが相手の堅守を崩せず、前半はPG2本のみ。6-7で折り返す。
 後半の46分、ようやくオールブラックスにトライが生まれた。22メートルライン内に入ってアドバンテージをもらい、SOアーロン・クルーデンが右前方へキックパス、これをNO8キアラン・リードがキャッチしてFLリッチー・マコウにつなぎ、背番号7の主将がインゴール右隅に飛び込んだ。ビデオ判定(TMO)でトライが確認され、オールブラックスが逆転。

 55分に南アの新鋭SOハンドレ・ポラードがドロップゴールを決めて1点差となったが、62分の50メートルPGはわずかに右へ外れた。
 ボール支配率、地域獲得率で上回ったニュージーランド代表は66分に途中出場のSOボーデン・バリットがPGを確実に決め、再び4点差。
 ジャン・デヴィリアーズ主将の100キャップ獲得を勝利で祝いたい南ア代表は終盤、ゴール前で2回ラインアウトチャンスを得たが、1本目はモールを押し込み切れず、2本目は揺さぶってトライラインに迫ったもののオブストラクションで好機を逸した。それでも、直後のスクラムをターンオーバーしてラストチャンスに死力を尽くしたスプリングボックスだったが、オールブラックスが守り抜き、14-10でノーサイドとなった。
 ニュージーランド代表は3勝1分(勝点16)となってラグビーチャンピオンシップ3連覇に大きく前進。南アフリカ代表は今大会2勝2敗(勝点10)で、対オールブラックス戦は5連敗となった。

 なお、この試合のハーフタイムに退いていたオールブラックスのCTBマア・ノヌーは左腕の骨折が判明し、年内のプレーは絶望的となった。一方のスプリングボックスは、右膝を痛めて前半途中に交代したSHルアン・ピナールが全治6〜8週間と見られており、FLフランソワ・ロウも腕を負傷し、次節(9月27日)のオーストラリア代表戦は出場が危ぶまれている。

 同日にゴールドコーストでおこなわれたもう1試合は、ホームチームのオーストラリア代表が32-25でアルゼンチン代表を下した。
 前半を14-7で終えたオーストラリア代表“ワラビーズ”は、後半の43分に主将のFLマイケル・フーパーが2トライ目を奪い、リードを広げる。南米最強の“ロス・プーマス”は最大16点差からトライ2本を取り返して逆転可能な4点差に迫ったが、73分、オーストラリアがPGを追加して32-25。その後、アルゼンチンはラスト5分間を敵陣深くで攻め続けたが、79分を過ぎてからのゴールポスト近くでのスクラムは、痛恨のノットストレート。間もなく試合終了の笛が鳴った。
 オーストラリア代表は2勝1敗1分(勝点10)とし、優勝の可能性を残した。アルゼンチン代表は0勝4敗となったが、7点差以内の敗戦は今大会これで3試合目で、ラスト2つのホームゲーム(9月27日・ニュージーランド戦、10月4日・オーストラリア戦)に歴史的初勝利の期待が膨らむ。

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