国内 2014.08.24

元王者サントリーはコカ・コーラに苦戦。NTTコム、NEC、ヤマハは好発進

元王者サントリーはコカ・コーラに苦戦。NTTコム、NEC、ヤマハは好発進

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サントリー主将の真壁伸弥に襲い掛かるコカ・コーラの選手たち(撮影:田代厚)

 ジャパンラグビートップリーグは23日、うまかな・よかなスタジアム(熊本)などで開幕節の4試合がおこなわれ、プールAでは、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、NECグリーンロケッツ、ヤマハ発動機ジュビロが勝利、プールBではサントリーサンゴリアスが勝点4を獲得した。

 欧州リーグのプロ12で最優秀コーチに選ばれたロブ・ペニーHCのもと新シーズンを迎えたNTTコムは、2季ぶりにトップリーグに再昇格してきた宗像サニックスブルースと東京・秩父宮ラグビー場で対戦し、25-11で逆転勝ちした。後半の序盤、九州電力から宗像サニックスに移籍したCTBドウェイン・スウィーニーのトライでリードを許したNTTコムだったが、55分、14番を着た鶴田諒がキックチェイスに競り勝ち、逆転。68分にはスクラムを押し込んでバックローのアマナキ・レレィマフィが5点を追加し、接戦をものにした。

 NECは秩父宮の第2試合でクボタスピアーズとぶつかり、2人の日本代表SO、田村優(NEC)と立川理道(クボタ)の対決にも注目が集まったが、うまくかみ合ったのはNECだった。
 前半14分、NECはSO田村がキックでボールをインゴールに転がし、WTB大東功一のグラウンディングで先制。26分にも田村の好判断で敵陣22メートルライン内でのラインアウトチャンスを得ると、そこからモールで押し込み、リードを広げた。38分には相手ボールラインアウトをスチールしたあとSO田村がランで突破し、素早く展開してLO小野寺優太のトライが生まれた。
 クボタはPGで3点を挙げたのみ。結局、24-3で、NECが10季ぶりに開幕戦を勝利で飾った。

 昨季は惜しくも4強入りを逃したヤマハ発動機は、ホームの静岡・ヤマハスタジアムで豊田自動織機シャトルズに38-9で快勝。前半は両チームともPGのみで得点を重ねたが、後半の48分、ヤマハは4年目のCTB宮澤正利がトライを獲得。その後、マレーシア代表でもあるLOデューク・クリシュナンが2トライを加え、試合終了を知らせるホーンが鳴るなかベテランSH矢富勇毅もファイブポインターとなり、ヤマハは勝点4にボーナスポイントを上乗せしている。

 そして、タイトル奪還を目指すサントリーは熊本でコカ・コーラレッドスパークスと対戦し、17-13で辛くも勝利を収めた。昨季はディフェンスのもろさが露呈して14位と低迷したコカ・コーラだったが、指揮を執って3年目となる山口智史監督は徹底的に守りを鍛えていた。サントリーはハンドリングエラーなどミスも多く、48分が経過したとき、0-10とリードしていたのは赤いジャージーだった。その後、元トップリーグ王者はNO8佐々木隆道とWTB中?隆彰がトライを奪い、コカ・コーラはPGを追加して、10-13。ロスタイムに突入し、このままレッドスパークスが逃げ切るかと思われたが、サンゴリアスは最後のワンプレーでSH成田秀悦がラックサイドを突いてインゴールに飛び込み、劇的勝利をつかんだ。

 24日には開幕節プールBの残り2試合、「トヨタ自動車ヴェルブリッツ×キヤノンイーグルス」、「神戸製鋼コベルコスティーラーズ×リコーブラックラムズ」の試合が、京都・西京極総合運動公園でおこなわれる。

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豊田自動織機戦でラインブレイクするヤマハ発動機のFB五郎丸歩(撮影:長岡洋幸)

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