スーパーラグビー大混戦! チーフス、ブランビーズが首位から大幅転落
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
北半球がトゥーロンのハイネケンカップ優勝で盛り上がる一方、南半球ではスーパーラグビーのプレーオフ進出争いが激しさを増してきた。
現地時間5月23日から24日にかけて第15節の7試合がおこなわれ、前節までオーストラリア(豪州)カンファレンスの1位だったブランビーズと、ニュージーランド(NZ)カンファレンスの先頭を走っていたチーフスは、ともに敗れて、ボーダーライン下の7位以下に転落した。
ブランビーズはブルズに23-44で敗れ、南アフリカ遠征2連敗。通算8勝5敗(勝点35)となり、豪州カンファレンスでは3位に順位を下げ、15チーム全体では7位に後退した。
替わって豪州トップに躍り出たのはワラターズ。HO堀江翔太、CTB/WTBマレ・サウの日本代表コンビを欠いたレベルズを41-19と圧倒し、3連勝で勝点を39に伸ばしている(8勝4敗)。
豪州勢ではフォースも好調で、南アのライオンズに29-19で快勝。2006年に参入して以来、1シーズン8勝以上したのは今年が初めてで、指揮を執って2季目のマイケル・フォーリー ヘッドコーチのもと、初のプレーオフ進出を狙う。
大会3連覇を目指すチーフスは同国ライバルのハリケーンズに8-45と大敗し、一気にNZカンファレンス4位に転落した(総合8位)。独走状態のシャークス(南アカンファレンス・総合順位ともに1位)をのぞく上位チームとの勝点差はわずかであり、まだ4戦を残すため慌てる段階ではないが、勝数と得失点差の勝負となったときに有利とは言えず、31日にホームでおこなうワラターズ戦で停滞ムードを払しょくしたいところだ。
ハリケーンズは7勝6敗(勝点36)となり、NZカンファレンス2位(総合5位)に浮上している。
混戦状態のなか、NZのトップに立ったのはクルセイダーズだ。最多7回の優勝を誇るこのチームは、開幕2連敗でスロースタートだったものの、徐々に調子を上げ、24日のハイランダーズ戦も32-30で制した。終盤までもつれた南島ダービー、試合終了直前にハイランダーズのWTBパトリック・オズボーンが左隅に飛び込み、劇的な逆転トライかと思われたが、ビデオ判定の結果、トライは認められず。オズボーンを押し出したFBイズラエル・ダグのスーパータックルにより、クルセイダーズが大きな1勝を手にした。
なお、ハイランダーズに所属する日本代表のSH田中史朗はこの試合での出番はなかった。ハイランダーズは勝点4を逃したものの、4トライ獲得と7点差以内の敗戦によりボーナスポイント2点をものにし、プレーオフ進出圏内をキープしている。
南アフリカ・カンファレンスでは、首位のシャークスが盤石の戦いぶり。23日のブルーズ戦を29-23で制し、今季10勝一番乗りとなった。勝点を44に伸ばしている。
ブランビーズに勝ったブルズが南ア勢の2番手で、総合順位は9位ながら、プレーオフに進める6位チーム(ハイランダーズ)との勝点差はわずか3差であり、優勝争いに残るチャンスは十分ある。
スーパーラグビーのレギュラーシーズンは、あと4節。