男子セブンズ代表 大島 生命線のブレイクダウンで鍵に
東京セブンズで期待がかかる男子7人制日本代表の大島佐利
(撮影:長尾亜紀)
男子7人制日本代表は3月30〜31日、世界最高峰の国際7人制サーキットであるセブンズワールドシリーズ(WS)の東京セブンズ(秩父宮ラグビー場)に出場。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は、キーマンの1人に大島佐利を掲げる。
瀬川HCは、球を保持する方法論として「ブレイクダウン(接点)をたくさん作る」ことを目指す。身長181センチ、体重90キロの体躯で、15人制ではFW第3列、WTBと複数ポジションをこなす大島を、FWの軸として期待している。本人も「速い、いいボールを出す」と、自らの役割を認識している。
「ブレイクダウンができたら2秒で球を出す。これが僕の一番やらなきゃいけないこと」
所属先はサントリー。国内最高峰のトップリーグを2季連続、日本選手権を3季連続で制している強豪だ。入部3年目の大島は、オーストラリア代表110キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のFLジョージ・スミスら一線級のチームメイトから刺激を受け、自らの競技生活に反映させている。
「試合に向けた姿が勉強になります。彼らには彼らのルーティーンがあって、それをきちんとこなし、何の不安もない状態を作っている。コンディション、プレーの約束事…。細かいところまで徹底している。僕らもそういう面を見て、何をしなきゃいけないのかを考えている」
3月22〜24日の香港セブンズ(香港スタジアム)では来季のWSコアチーム昇格に向けた予選大会に参加も、大会3日目の準々決勝でグルジア代表に0−17で敗れる。5月のロンドンセブンズ内であるコアチームへの昇格決定大会へは出場できなくなった。「最後(グルジア代表との準々決勝)はほんのちょっとのほころびが出た。流れを掴みきれなかった」と語る大島だが、「我慢してボールを繋いで、全員が最後まで戦えた」と手応えも感じた。地元での大舞台に向け「僕自身、世界のトップレベルのチームと試合できるのは楽しみ。勝ちにこだわってチャレンジしたい」と前を向く。
(文・向風見也)