海外 2012.11.09

ウエールズ代表大型CTBロバーツ 今季限りでカーディフ退団決定

ウエールズ代表大型CTBロバーツ 今季限りでカーディフ退団決定


cardiff


 


 ウエールズ代表の大型CTBジェイミー・ロバーツが、所属するカーディフ・ブルーズを今季限りで退団することが明らかになった。8日、イギリスの新聞『ザ・ガーディアン』など現地メディアが報じた。移籍先は未定だが、フランスのラシン・メトロ入りが有力視されている。
 26歳になったばかりのロバーツは、2009年ブリティッシュ&アイリッシュ・ライ
オンズのメンバー。ウエールズ代表として44キャップを持ち、昨年のワールドカップでは3位決定戦を含む6試合に先発出場した。身長193センチ、体重106キロの体躯を活かした突破力が魅力で、同紙によれば、カーディフは引き留めるために英国内でも最高レベルの年俸30万ポンド(約3800万円)をオファーしたといわれる。ロバーツは「お金よりもライフスタイルを優先させたい」との理由で残留を拒んだというが、資金力が豊富なフランスのクラブがカーディフ・ブルーズよりも好条件を提示した可能性は高い。
 カーディフのチェアマンは、「ウエールズの一地方チームのお金だけでは、外国クラブ
との選手争奪戦には太刀打ちできない。ウエールズ・ラグビー協会からの資金提供がなければ、スター選手たちの海外流出は今後も続く」と警告を発した。
 ロバーツがラシン・メトロ入りとなれば、ウエールズ代表からはPRゲシン
・ジェンキンス、LOルーク・チャータリス、SHマイク・フィップス、SOジェームズ・フックに続く、フランスへの大物流出である。スター選手不在は国内ラグビー衰退につながり、海外クラブ所属の選手は拘束が多いため、代表に招集してもトレーニングキャンプに十分参加できない、などのマイナス面が懸念されている。
 アカデミー時代から、時間と労力、お金を投資してロバーツを一流選手に
育てたカーディフ・ブルーズ。しかし昨季はワールドカップがあったためロバーツはウエールズ代表での働きが多く、しかも膝を故障したため、カーディフでのフルタイム出場はわずか2試合に終わっていた。


 

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