国内
2012.10.13
リコー×NEC 右肩上がりのリコーがNECを制す
マン・オブ・ザマッチに選ばれたリコーのLO馬渕武史
(撮影:BBM)
相手が大きく外にパスを展開した。次は逆サイドに同じような攻めを繰り出すだろう。後半の序盤、そう読みきったリコーのLO馬渕武史は、横並びの守備網から1人で飛び出す。パスを得たばかりの選手に対し、低く鋭いタックルを決める。試合前、WTB小松大祐主将は皆にこう発していた。「俺たちはチャレンジャーだ。タックルは頭から。ボールがこぼれたらすぐ飛び込む」。2012年10月13日、東京は秩父宮ラグビー場でのトップリーグ第6節。リーダーの言葉通りのプレーで、チームはNECを36−19と制した。開幕4連敗を受け、選手間の結束を強めんとしている。2連勝を決め、マン・オブ・ザ・マッチとなった馬渕は言う。プレーヤー同士の絆の深まりは「これからもっと良くなっていくと思う」と。
一方、敗者は2つ続けて星を落とし通算2勝4敗とした。この午後は「自分たちのミスでゲームをダウンさせてしまった」とLO浅野良太。沈滞ムードをどう変えるか。本業はFLもチーム事情から転向した働き場で苦しむLO村田毅は、こう語る。「目に見えてわかる大きなプレーでチームを鼓舞すること」。ただこの人、球を持てば確実に前進する。
(文・向 風見也)