各国代表 2012.10.07

NZが全勝フィニッシュ 主将マコウは前人未到のテストマッチ100勝!

NZが全勝フィニッシュ 主将マコウは前人未到のテストマッチ100勝!


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進化を続けるNZ代表。その先頭には偉大なる主将マコウがいる
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 


 


 2010FIFAワールドカップ決勝の舞台となった南アフリカのサッカーシティ(ソウェト)で6日、ラグビーチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗戦)が開催され、前節で優勝を決めていたニュージーランド代表が32−16で南アフリカ代表を破り、6戦全勝でフィニッシュした。王者オールブラックスの主将を務める31歳のリッチー・マコウは、112個目のキャップ獲得とともに、前人未到のテストマッチ100勝達成というメモリアルゲームとなった。



 試合は前半12分、スプリングボックス歴代最多トライゲッターのWTBブライアン・ハバナが快足を飛ばしてゴールラインを越え、南アフリカが先制した。FLヴィレム・アルベルツのオフロードから、浮いたボールをCTBジャン・デヴィリアスがキープし中央突破、右に上がってきたハバナへつないだ。
 ニュージーランドは25分にようやく得点する。ハーフウェイでのカウンターアタックから、WTBホズィア・ギアがディフェンダー2人の隙間を突き、サポートしたNO8キアラン・リードが左ライン沿いのLOサム・ホワイトロックにつなぎ、トライを生んだ。32分には、黒衣6番リーアム・メッサムがSOダン・カーターへ放ったパスを、南アWTBハバナがインターセプト狙いで動いたが一歩届かず、穴があいて、SHアーロン・スミスがオールブラックスに5点を追加した。


 それでも南アは、途中出場のSOエルトン・ヤンチースが36分と39分にペナルティゴールを2本決め、12−16と、ニュージーランドが4点追う形でハーフタイムへ。



 しかし、昨年のワールドカップから15連勝中の世界最強軍団オールブラックスは、後半、自分たちのキックオフボールをキープして、CTBマア・ノヌーのノーホイッスルトライですぐに逆転した。51分には、敵陣22メートル内スクラムからの流れで、CTBコンラッド・スミスがダメ押しの4本目。
 ニュージーランドは、66分に故意の反則をしたFBイズラエル・ダグをシンビンで欠き、数的不利となったものの、強固なディフェンスは崩れず、後半は相手に得点を許さなかった。
 マン・オブ・ザマッチは、優れたサポート力とボールスキルを存分に発揮したNO8キアラン・リード。



 進化を続けるNZオールブラックスに対し、ハイネケ・メイヤーがヘッドコーチに就任してからの南アフリカ代表は、これでテストマッチ4勝2分3敗、ラグビーチャンピオンシップでは2勝しかできなかった。フォワード、バックスともに、若手にチャンスを与えているが、特に司令塔の育成には力を注がなければならない。指揮官は、41キャップを持つ経験豊かなSOモルネ・ステインをこの試合でも外し、20歳のヨハン・フーセンを先発起用、22歳のエルトン・ヤンチースにベンチシートを与えたが、今年9月に代表デビューしたばかりの若者2人はともに、テストマッチのプレッシャーにつぶされ、得意のキックでもミスを連発するなど、メンタル面の弱さを露呈した。
 11月の欧州遠征では、スプリングボックスの10番を誰がつけるかも注目となる。


 

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