各国代表 2012.08.18

世界王者NZがライバル豪州に快勝 10連続のブレディスローカップに王手

世界王者NZがライバル豪州に快勝 10連続のブレディスローカップに王手


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2012年最初の豪州戦でトライこそ奪えなかったものの、いいアシストを見せたNZのソニー=ビル・ウィリアムズ
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 


 


 南半球4カ国対抗戦「ラグビーチャンピオンシップ」が18日、シドニーのANZスタジアム(オリンピック・スタジアム)で開幕し、ワールドカップ王者のニュージーランド代表が27−19でオーストラリア代表に快勝した。タスマン海を挟むこのライバル対決には、80年の歴史を持つ「ブレディスローカップ」もかかっており、ニュージーランドは一週間後に地元オークランドで行われる第2戦で引き分け以上ならば、10年連続でカップを保持することになる。


 


 世界ランキング1位と2位の対決。前半2分にワラビーズ(オーストラリア)がペナルティゴールで先制したものの、オールブラックス(ニュージーランド)は3点返したあとの12分、FBイズラエル・ダグのトライで主導権を握った。敵陣10メートル中央でのスクラムから左へ展開し、司令塔ダン・カーターがドリフトで敵をひきつけてパス、ボールをもらいタッチライン沿いを踊るように駆けあがったダグは、待ち構えていたカートリー・ビールをあっさり抜き去り、インゴールへ入った。
 ホームスタジアムに集まった76,877人の前でワラビーズも気合十分だったはずだが、大事な局面でNO8スコット・ヒギンボッサムとFBビールがノッコン連発で流れを悪くした。そして、その相手のスキを逃さなかったオールブラックスは32分、敵陣22メートル内左でのスクラムから右に振り、テンポよくつないでWTBコーリー・ジェーンがトライ。大型CTB2人、ソニー=ビル・ウィリアムズとマア・ノヌーのおとりがうまく機能した。
 前半終了間際に、オーストラリアはSOベーリック・バーンズとWTBディグビー・イオアネの力強いランでゴール前に迫り、今年限りで引退するLOナイサン・シャープがラインを越えて点差を縮めたものの、両チームにトライが生まれたのはそれが最後だった。
 後半は互いに堅実な守りを見せ、ペナルティゴールを3本ずつ決めたのみ。
 敵地で白星発進となったオールブラックスとは対照的に、ワラビーズは7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイントも獲得できず、苦しいスタートとなった。


 

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