国内
2012.08.18
パナソニック 練習試合は落雷で中止も中嶋監督は収穫あり
日本最高峰のトップリーグ(TL)で昨季2位だったパナソニックは17日、群馬・太田のパナソニックグラウンドで同リーグのトヨタ自動車と40分×3本の練習試合を行い、24−14とリードして終えた。試合は落雷のため3本目の20分で中止も、中嶋則文監督は「春から積み重ねた部分を選手が粘り強くやってくれた。いい準備ができているなと思います」と語った。
「(相手にとって)わかっていても止められないアタックを目指す。空いたところ(スペース)にボールを運ぶ」と中嶋監督。昨季、シーズン最後の日本選手権を含め無冠に終わった。今年度は春先から「ゲインラインを切る」攻撃を意識していた。
この日は1本目の20分のトライに「手応えを感じました」。左右にボールを散らしつつフェーズを重ね、敵陣22メートルライン付近右中間で相手守備網が乱れるやCTB林泰基が突破。左側をSOマイク・デラーニがサポートし、最後はWTB山田章仁がトライライン中央を越えた。指揮官はこの流れを「我慢して攻撃を継続できた。10フェーズくらい続いてトライ…。選手も自信を得たと思います」と評価した。
もっとも、パナソニックは2010年度までの三洋電気時代から堅守速攻をお家芸としている。今季の展望を問われた中嶋監督は、「(TLと日本選手権の)2冠を目指します。私たちの本来の強みであるディフェンスもできつつある。得点を取りながら失点を少なくする」。27日合流予定のニュージーランド代表CTBソニー・ビル・ウィリアムズについては「今日のメンバーのなかに入ってくれれば、BKのインパクトが大きくなる」と期待する。9月1日、東京・秩父宮ラグビー場でリコーとのTL初戦を迎える。
(文・向 風見也)