海外 2012.08.17

ノーサンプトンに契約解除された元豪州代表 セール入団も怒りおさまらず

ノーサンプトンに契約解除された元豪州代表 セール入団も怒りおさまらず

 今年5月にイングランド最高峰リーグ(プレミアシップ)に属するノーサンプトン・セインツと3年契約を結びながら、メディカルチェックにより移籍話が消滅した元オーストラリア代表のユーティリティBKキャメロン・シェパードだが、南アフリカ出身のCTBコーネ・エイスとともに、来季はノーサンプトンのライバルであるセール・シャークスに入団することが決定した。8月15日、セールが公式に発表した。



 今年前半は、ウェスタン・フォース(オーストラリア)の一員として南半球スーパーラ
グビーでの活躍が期待されたものの、太ももの付け根内側と手首を痛め、わずか2試合しかプレーできなかったシェパード。さらに、健康診断を行ったノーサンプトンは彼の足首に問題ありと指摘していたが、セールの練習に招待されて、サインにこぎつけた。獲得を決めたブライアン・レッドパス新ディレクターは、「キャメロンは才能豊かな選手であり、完全にフィットネスを取り戻せば、シャークスにとって強烈なインパクトになる」と期待を寄せている。


 


 新天地が決まって一安心のシェパードだが、オーストラリアを出発する3日前に契約解除を伝えてきたノーサンプトンに対しては怒りがおさまっていないようで、彼の代理人は「ノーサンプトンの健康診断に関するクリアランス条項はあいまいで、プロ選手の評判に損害を引き起こした」と主張し、法的手続きを開始したことを明らかにした。
 一方のノーサンプトン側は、詳しいメディカルチェックの結果、シェパードの左足首に不安要素があることが
判明したため、フィットネスに懸念を抱き、契約解除に至ったことを説明している。サインをする前に独立した整形外科医とフォースのドクターから受けた報告では、シェパードの足首について何も問題はないとされていたものの、サイン後に足首の関節部分がスキャンされたものをイギリスの専門医に診てもらったところ、問題が発覚したという。


 


 現在、イングランドのラグビー選手協会でも今回の契約トラブルに関する詳細を調べているが、正式に訴えられた場合はノーサンプトン側も対決姿勢を見せていることから、泥沼の法廷争いに発展する可能性が出てきた。
 なお、今季プレミアシップが開幕するのは9月1日。セール・シ
ャークスとノーサンプトン・セインツは、11月30日の第10節で対戦する。


 

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