サモアがフィジーとのライバル対決制す　２年ぶりＰＮＣ優勝へ王手

 「IRB パシフィック・ネーションズカップ（PNC） 2012」は第２節に突入し、10日に東京・秩父宮ラグビー場で行われた第１試合はサモアが29−26でフィジーを降した。２試合を終え、サモアは２勝０敗（勝点８）、フィジーは１勝１敗（勝点５）となった。
　SOコロイランギランギのペナルティゴール（PG）で先制したフィジーは前半10分、自陣から細かくつなぎ、SHケナタレがトライ。しかし２年ぶりの優勝を目指すサモアは27分、自陣10メートル左でのスクラム後、キャプテンのWTBレミが抜け出し、キックを巧みに使ってFLファオシリヴァの反撃トライを演出すると、その２分後には自らゴール左隅に飛び込み、逆転に成功した。
　18−13とリードして後半に入ったサモアは、50分にWTBレミが再びトライ。身長175センチ、体重75キロの小柄な快足ランナーは、こぼれ球をキックで前方に送り、インゴールで確実に押さえた。これでレミはPNC通算９トライ目となり、ジュニア・オールブラックス時代のホズィア・ギアが持っていた大会最多トライ記録（８本）を更新した。
　その後、互いにPGを１本ずつ決め26−16。10点を追うフィジーは73分、相手が危険なプレーで一時退場者を出している間にNO8タレイがゴールラインを越え、５点差。しかし、サモアが77分にPGを追加したため、試合終了１分前にフィジーの途中出場HOタレマイトンガがトライを決めても、逆転には至らなかった。