海外 2012.04.04

手を差し伸べたカーディフへの裏切り 悪童ヘンソン、酒で解雇

手を差し伸べたカーディフへの裏切り 悪童ヘンソン、酒で解雇

 今週末、前欧州王者レンスターとのハイネケンカップ(欧州最強クラブ決定戦)準々決勝を控えるウエールズの強豪カーディフ・ブルーズは2日、CTBギャヴィン・ヘンソンを解雇したと発表した。
 元ウエールズ代表でもあるヘンソンは、3月30日にラボダイレクト・プロ12(セルティックリーグ)の試合でグラスゴー・ウォーリアーズと対戦後、朝まで酒を飲み続け、試合が行われたスコットランドからウエールズに戻る早朝発の飛行機内でも飲んで、大騒ぎをしたという。ニュースサイト『BBCスポーツ』によれば、それは許容範囲を越える不適切な振る舞いだったため、当然、他の乗客を怒らせ、迷惑をかけられた航空会社からは6カ月間の搭乗拒否を言い渡されたとのこと。
 クラブの経営陣は、サポーターやスポンサーに対して信用を守る義務があるとし、ヘンソンの即時解雇を決定。
 2001年にIRB(国際ラグビーボード)最優秀新人賞を受賞した有能選手ながら、近年はイギリスで人気のリアリティー番組に出演するなどテレビでの活躍が目立ち、ラグビー界ではもはや“過去の人”となりかけている。ワールドカップ出場へ意欲を持っていた昨年はトゥーロン(フランス)に所属し、ラグビーに真剣に取り組んでいたものの、4月に酒場でチームメイトとケンカをし、腰を落ち着けることはできず。しかしながら、昨年10月中旬に彼の才能を信じたカーディフに手を差し伸べられ、8カ月間の短期契約を結んだばかりだった。
 この1年半の間に4チーム(オスプリーズ→サラセンズ→トゥーロン→カーディフ)のジャージーを脱いだ30歳の悪童。代表復帰がほぼ絶望になったのはいうまでもなく、「引退」の文字さえ色濃く迫ってきた。


 

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