米国戦で第3列の威力見せたカナダ FLオトゥールはオスプリーズと契約
ウエールズの強豪オスプリーズは6日、カナダ代表FLションシー・オトゥールと来季の契約を結んだと発表した。パワフルな走りと豊富な運動量、巧みなオフロードパスが魅力の25歳は、6月にイングランドで開催されたチャーチルカップで目覚ましい活躍を見せ、欧州トップクラブの注目を集めていた。7人制の経験もあり、昨シーズンはグラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)で活躍。ワールドカップ(W杯)でカナダ代表と対戦する日本代表が、最も警戒すべきひとりである。
そのカナダ代表は6日、地元トロントでアメリカ代表と対戦し、28-22で逆転勝利を収めた。
主将トッド・クレバー(サントリーサンゴリアス)を中心に状態を上げてきたアメリカに対し、10-15とリードされ後半に臨んだカナダは、前半に消極的だったキックチェイスや、足が止まっていたディフェンスを見事に修正。FLオトゥールのほか、先月末にロンドン・アイリッシュ(イングランド)と契約を結んだばかりのFLジェブ・シンクレア、2005年にカナダ最優秀新人賞を受賞したNO8アーロン・カーペンターという、自慢のバックローが前評判通りの走力とハンドスキルの高さを見せ、逆転に成功した。ミスが目立ったラインアウトを修正できれば、日本代表にとってはさらに手強い相手となる。
一方、アメリカは敗れはしたものの、与えた2つのトライは不用意なパスミスによるもので、チャーチルカップで1試合平均52失点と散々だったディフェンスは改善の兆しを見せた。チーム全体としてアグレッシブに動き、細かいパスの精度も向上。2トライを奪ったFLクレバーのほか、欧州ラグビーで成長を続ける2007年W杯のヒーロー、WTBタクズワ・ングウェニア(ビアリッツ)も切れ味鋭いステップで存在感を示した。ハンドオフやタックルされた後の前進でも力強さを見せ、今回のワールドカップでも活躍が期待される。
北米で切磋琢磨する両国代表は13日、アメリカのコロラド州デンバーで再戦する。