サイト内検索欧州チャレンジカップ決勝間近 スタッド・フランセとハリクインズが火花
いよいよ今週末、ヨーロッパの２大大会「ハイネケンカップ」と「欧州チャレンジカップ」が決勝戦を迎える。史上初めて、同じ週に同じ開催地で決戦が行われることとなり、ウエールズのカーディフがその舞台に選ばれた。残念ながら、ウエールズのチームはどちらの大会にも残っていないが、ヨーロッパ最高峰の戦いでラグビーの聖地は大いに盛り上がることだろう。
日本時間の21日早朝に行われる欧州チャレンジカップ決勝（カーディフシティ・スタジアム）では、スタッド・フランセ（フランス）とハリクインズ（イングランド）が激突する。優勝チームにはトロフィーとともに、来季ハイネケンカップの出場権が与えられる。
フランス選手権トップ14では11位と低調に終わったスタッド・フランセだが、劣勢が予想された準決勝クレルモン・オーヴェルニュ戦では相手のミスを攻め込み、接戦をものにしている。いまだヨーロッパタイトル獲得はなく、チームの歴史に新たな１ページを記そうと、選手たちの士気は上がっている。
注目選手は、準決勝で19点をたたき出したSOリオネル・ボクシス。ドロップゴールも得意としており、絶妙なタイミングで果敢にポストを狙ってくるだろう。今シーズン限りでトゥールーズ移籍が決まっており、パリのファンの前で栄冠を手に別れの挨拶をしたいところだ。また、11日に発表されたフランス代表ワールドカップ暫定スコッドに名前が挙がらなかったCTBマチュー・バスタローだが、パワフルな走りは健在であり、爆発に期待したい。
一方、ハリクインズは2001年と2004年に欧州チャレンジカップを獲得しており、今回３度目の優勝となれば、同大会最多記録となる。今季プレミアシップでは７位と振るわなかったが、欧州チャレンジカップ準決勝では、ヨーロッパを代表する強豪マンスターを相手のホームで撃破し、波に乗っている。
注目は、2007年ワールドカップに出場した元オールブラックスの司令塔ニック・エヴァンス。マンスター戦では膝を負傷し途中交代したものの、順調に回復し、決勝では10番をつける。走力も魅力だが、プレミアシップ得点ランキング２位に輝いたゴールデンブーツへの期待が大きい。
両チームの攻撃スタイルは似ており、ワイドな展開を好む一方で、キックを使ったアップ・アンド・アンダー戦術を巧みに絡めてくる。FW戦では、運動量豊富なハードタックラーが揃うバックロー対決が見ものだ。イタリア代表NO8セルジオ・パリセ、イングランド代表FLジェームズ・ハスケル、23歳の大型FLアントワーヌ・ビュルバンで固めたスタッド・フランセに対し、ハリクインズは、イングランド代表NO8ニック・イースター、イングランド代表FLクリス・ロブショウ、そして15人制と13人制両方でワールドカップ出場経験を持つ、サモア人FLマウリー・ファアサヴァルが挑む。
予想のプロである大手ブックメーカーは５点差以内の勝負と見ており、ハリクインズがやや人気あり。
