ダイナボアーズ全勝キープ。トップリーグ昇格へ向け、走る。
10番を背負い、好リードを見せた三菱重工相模原スティーブン・ドナルド
トップイーストリーグは10月最終週までに全チームが5試合を終え、三菱重工相模原ダイナボアーズ、釜石シーウェイブスが5戦全勝をキープ。1敗の東京ガス、横河武蔵野アトラスターズが続いていた。11月に入ると昨季の順位が近いチーム同士の対戦が増え、トップチャレンジへの切符をめぐる争いは佳境を迎える。
秩父宮がジャパン×オールブラックスで沸いた11月2日には、全勝の2チームのカードを含めた3試合が行われた。
三菱重工相模原は栗田工業ウォーターガッシュと対戦。栗田工業は今季のトップイーストでは競った試合で星を落としすでに2敗を喫しているものの、5月に行われた神奈川県選手権決勝では三菱重工相模原と対戦し、12-7で勝利している。
秩父宮でのテストマッチと同じ、14時のキックオフ。試合は序盤から三菱重工相模原が安定したセットプレーと接点での強さで主導権を握り、前半だけで4トライを挙げて圧倒した。栗田工業も組織的なディフェンスで対抗したが、細かなミスが響き、流れを変えることができなかった。
象徴的なシーンは前半29分。栗田工業は自陣深くまで攻め込まれながら、カウンターで一気にゲインしチャンスを迎える。しかし三菱重工はゴールライン間際で追いつき、落ち着いたディフェンスでトライを防いだ。
後半も勝負の風向きは変わらず、さらに3トライを重ねた三菱重工が47(7T6G)-0と栗田工業を完封した。
三菱重工の高岩映善監督は試合後「自分たちの力が着実に上がっていることが確認できた。外国人選手がチームにフィットして、日本人選手との連携もできてきた。(勝因は)選手たちが要所でしっかりガマンができたこと。選手たちが、勝負に対して、1対1でも、覚悟ができていた」と、会心の勝利に笑顔を見せた。
この日は12番をつけたSO/CTB安藤栄次キャプテンは、「栗田工業は春に負けた相手。しっかり準備をしないと足元をすくわれると思っていました。(今日は)シンプルな基礎の部分で上回ることができた」と振り返り「ラインアウトやスクラムから、しっかりした球が出てくる。それがFWの自信になり、BKは良いアタックができる、という良い循環になっている」と、充実の表情で語った。
三菱重工は6戦全勝で勝ち点を30とし首位をキープ。他会場の2試合で、釜石シーウェイブスが7-24と横河武蔵野に敗れ、東京ガスが55-7で日野自動車レッドドルフィンズを下したことで、東京ガス(勝ち点26)、釜石シーウェイブス(勝ち点24)、横河武蔵野(勝ち点22)と、3チームが1敗で並んだ。
11月3日には秋田ノーザンブレッツと日本IBMビッグブルーが、翌4日にはヤクルトレビンズとセコムラガッツが対戦する。
後半10分から登場、自身は1トライも随所でチャンスを作ったWTBシェーン・ウィリアムズ