日本代表 2021.11.14

日本代表、格下のポルトガル代表に辛勝。規律悪く苦戦。

[ 編集部 ]
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日本代表、格下のポルトガル代表に辛勝。規律悪く苦戦。
ポルトガル戦でボールを手に攻める日本代表ゲームキャプテンの中村亮土(Photo: João Peleteiro)


 ヨーロッパに遠征しているラグビーの日本代表は現地時間11月13日、ポルトガルのエスタディオ・シダーデ・デ・コインブラで世界ランキング19位のポルトガル代表と対戦し、38-25で勝った。ツアー成績はこれで1勝1敗。

 日本代表は、大敗した前週のアイルランド代表戦から先発メンバーを10人替えて臨んだ。けが人が相次ぐなか、経験が少ない選手にもチャンスが与えられたのは収穫だったが、ワールドカップ出場は一度しかないランキングが9つ下の格下に苦しめられ、ペナルティを多発し、辛勝だった。

 日本は前半4分に先制した。自陣から攻め、SO松田力也のキックに反応した初キャップのCTB中野将伍がボールをキープし、FB山中亮平、WTBシオサイア・フィフィタとつなぎトライが生まれた。

 しかし、17分にポルトガルにペナルティゴール(PG)を許すと、23分にも日本の反則からゲームが動く。ポルトガルは自陣10メートルライン付近でペナルティキックを得ると、SHサムエル・マルケスがクイックタップから速攻を仕掛け、中央突破、サポートしたCTBジュゼー・リマが約40メートル走り切り、逆転トライとなった。

 日本は27分にPGで同点とし、32分にもSO松田が約50メートルのロングショットを決め、11-8と勝ち越す。

 その後、両チームともPGでスコアボードを動かし、14-11で迎えた40分、日本はラインアウトからのムーブでパワフルなCTB中野が抜け出し、デビュー戦トライを決めた。21-11で折り返す。

 しかし後半の立ち上がり、日本は前主将のFLリーチ マイケルが危険なタックルでイエローカードを提示され、1人少なくなってしまう。

 すると45分(後半5分)、ポルトガルが攻め込み、ゴール前のラインアウトからドライビングモールで一気に押し込んでトライが認められた。コンバージョン成功で3点差となる。

 流れを変えたい日本は53分、LOジャック・コーネルセンのラインアウトスチールで攻めに転じ、ボールを手にしたHO堀越康介がランでブレイクスルー、ゴールに迫ると、ピックアップしたFL姫野和樹がインゴールに突っ込み、点差を広げた。

 しかし、16年ぶり2回目のワールドカップ(2023年大会)出場を目指して強化を進めているポルトガルはしぶとく、日本の反則もあって60分にゴールに迫ると、根気よく攻め続けてゴールラインを割り、再び3点差に詰めた。

 日本は63分にPGで31-25としたが、反則の繰り返しで76分にもイエローカードを提示され、苦しい状況は続く。

 77分、数的不利の日本は中央を破られ、ポルトガルのキック&チェイスでピンチとなったが、辛くも防いだ。

 直後、ポルトガルのゴール前スクラムでゲーム再開となったが、ここも日本は踏ん張り、最後は相手の連続攻撃に対し、FB山中がパスカットで自陣から約60メートル走り切り、勝利を決めた。

 日本は次週(11月20日)、今回のツアー最終戦として、エディンバラでスコットランド代表と対戦する。

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