崩壊寸前ワラビーズ 新たに主力5人が負傷! 南アに完敗
長期離脱の可能性もあるアシュリー=クーパー(左)とバーンズ
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
ワラビーズ、オーストラリア代表がボロボロだ。今年は、LOホーウィル、FLポーコック、SHゲニア、SOクーパー、UBオコナー、HOモーア、PRケプ、NO8パールー、WTBミッチェル、LO/FLティマニなど、故障者多発で苦しい戦いを強いられているが、29日に敵地で行われた南アフリカ代表戦(ラグビーチャンピオンシップ第5節)では、さらに5人の中心選手が負傷で退き、8−31と完敗した。トライセービングタックルで頭部を強打し、カートで運ばれたCTBアダム・アシュリー=クーパーのほかに、FBベーリック・バーンズ(胸部)、NO8ランディケ・サモ(左肩)、WTBディグビー・イオアネ(左膝)、HOタタフ・ポロタ=ナウ(左肩)が激痛で顔をゆがめた。
右膝の手術を受けるため南ア遠征には参加しなかったSOクーパーが、ツイッターとメディアを使って指揮官・協会批判を繰り広げ、うっ憤が爆発寸前のワラビーズは、悪い流れを止めることはできず、ロビー・ディーンズHC(ヘッドコーチ)の責任問題が今後の注目となりそうだ。
2011年ワールドカップで銅メダルに終わったオーストラリアは、その後のテストマッチ10戦で6勝4敗。この日試合が行われたロフタス・ヴァースフェルドでは、過去一度も勝っておらず、6度目の挑戦も実らなかった。
一方、2010年8月28日以来のオーストラリア戦勝利となった南アフリカは、ブレイクダウン、ラインアウトで優位に立ち、オフロードも巧みに使って5トライを獲得した。スプリングボックス歴代最多トライゲッターのWTBブライアン・ハバナは、この試合でハットトリックを決め、テストマッチ82試合目で記録を46本に伸ばしている。
また、デビュー3戦目でスプリングボックスの10番を託された20歳のヨハン・フーセンは、得意のゴールキックは不調だったものの、果敢な走りと攻撃的パスで会場を沸かせ、CTBヤコ・タウタとSOエルトン・ヤンチースは記念すべき初キャップを獲得した。
復活の兆しが見えてきた2007年ワールドカップ王者の南ア代表は、来週末のラグビーチャンピオンシップ最終戦で、現在の世界最強軍団、オールブラックス(ニュージーランド代表)と対戦する。