リコー新キャプテン小松大祐 日本一に向け言い訳禁物
日本最高峰のトップリーグ(TL)で昨季7位のリコーは27日、北海道・網走での合宿を開始する(〜8月5日)。今季就任のCTB/WTB小松大祐主将は、新たなシーズンへの展望を語った。
立正大から07年度入部の小松は10年度、社員からプロ選手へと転向した。昨季終了後はオフ期間に熟考し、今季の契約を決断。直後に山品博嗣監督から打診され、「リコーと言えばこれ、と言えるもの(スタイル、文化など)が僕的にはないと思っていた。それを作りたい」。人生初の主将就任を決めた。
「チームがひとつにならないと勝てない」と小松。昨季、負傷により戦線離脱した際、「シーズンが深まるごとに、ブラックチーム(レギュラー格)とホワイトチーム(控え)の間に距離ができた」と感じた。「試合に出れなくて悔しいのはしょうがない。だけど、去年はその気持ちのベクトルが、ブラックの選手やスタッフに向けられていた。今年はそれを自分に向けよう、と」。個々の自立を促し、その延長線上でチームの結束を求めている。個人能力の向上に注力した春先は全部員が横一線だったが、合宿前に初めて「ブラック」と「ホワイト」の区分けがなされた。新主将は、「(チームが主力組と控え組に)分かれてからの雰囲気が大事。いま選ばれなかったとしても(TLの)開幕戦に出られないわけではないと言っています」と話した。
初戦は9月1日、東京・秩父宮ラグビー場で10年度王者のパナソニックと行う。「強いチームを相手にどこまでやれるのか楽しみだけど、100パーセントの力を出し切らないと勝てない」。今季の目標は「本気で日本一を目指す」とし、「辛くなると言い訳っぽいこと(意見)も出てくるけど、日本一のためにやることはやろう、と。個人的には試合に出続けたい。パナソニックやサントリー(昨季TLと日本選手権の2冠を達成)に勝ちたい」と宣言した。
(文・向 風見也)