国内 2012.06.20

TL昇格へ 三菱重工相模原、シェーン・ウィリアムズ入団正式発表

TL昇格へ 三菱重工相模原、シェーン・ウィリアムズ入団正式発表

 トップイーストディビジョン1(関東地域リーグ)の三菱重工相模原ダイナボアーズは19日、2008年のIRB(国際ラグビーボード)年間最優秀選手であり、世界歴代3位のテストマッチトライ記録を持つ元ウエールズ代表WTBシェーン・ウィリアムズの入団を、正式に発表した。2011−2012シーズンをもって現役を引退すると表明していた世界屈指のビッグスターが、日本の三菱重工相模原でプレーを続けるという情報は世界中で広まっていたが、確かに契約を結び、新たな挑戦の幕開けとなった。
 


 身長170センチ、体重80キロと小柄で、現在35歳のウィリアムズだが、驚異的瞬発力はいまなお健在。オスプリーズの11番を着てプレーした5月27日のセルティックリーグ(ラボダイレクト・プロ12)決勝戦では、大逆転劇につながる2トライを決め、2季ぶり4度目の優勝に輝いたばかりだ。
 2000年2月のフランス戦でテストマッチデビュー以来、ウエールズ代表として87テストに出場。ホームユニオン4協会(イングランド、スコットランド、ウエールズ、アイルランド)により、現在は4年ごとに結成されるドリームチーム「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」としても4キャップを獲得し、ライオンズでの2トライを含めて通算60トライを挙げた。これは、大畑大介(元日本代表)、デイヴィッド・キャンピージ(元オーストラリア代表)に次ぐテストマッチトライ記録であり、世界最高峰のエキサイティングなWTBであることの証明である。
 ワールドカップ3大会(2003〜20011)での通算10トライも、ウエールズ代表として最多。
 そして今年6月、英国エリザベス女王の誕生日を記念し、大英帝国勲章第五位の『MBE』が贈られており、ウエールズが世界に誇る英雄となった。



 三菱重工相模原入りが決まったウィリアムズはチームを通じてコメントを発表。
「正直なところ、私は今シーズンの終了をもってプロフェッショナルラグビーからの引退を決めていました。しかし、この数週間のうちにダイナボアーズから話を頂いたことで、家族もそして私自身も非常に興奮し、引退を撤回することにしました。これから日本で生活し、全く違った文化を経験することは非常に魅力的です。子供たちもまだ若いので、他国の異文化を経験するには良いタイミングだとも思いました。私が楽しみにしていることの1つは、ダイナボアーズが非常に意欲的なチームで、トップリーグに昇格するためにチャレンジできることです。私は、現在そして過去に日本でプレーした選手やコーチングをしたコーチと話をしましたが、日本や日本ラグビーへの彼らの熱意がとても伝わってきました」


 


 神奈川県相模原市を本拠地とする三菱重工相模原ダイナボアーズは、2006年度シーズンにトップイーストを制し、近鉄ライナーズとのトップチャレンジに勝って2007年に念願のトップリーグ昇格を果たした。しかし、初挑戦は13戦全敗で最下位に終わり、わずか1季で降格。昨シーズンはトップイーストディビジョン1で3位と振るわなかったものの、チャレンジャーとしての情熱は強く、シェーン・ウィリアムズの加入で、2013−14シーズンのトップリーグ復帰を目指す。
 なおこのチームには、オールブラックスとして15キャップを持つLOトム・ドネリー(30歳)も加わることが明らかになった。現在、南半球スーパーラグビーのクルセーダーズで奮闘中のドネリーは、「ダイナボアーズで一緒にプレーし、トップリーグに行くチャンレンジができることを非常に楽しみにしています。新しいチームメイトに会えることや、ダイナボアーズを応援しているファンの皆さんに会うことも楽しみにしていますので、一緒に頑張りましょう」と力強くコメントしている。


 


 

PICK UP