国内
2018.08.25
「Googleと友だち」で日本語学習。カーペンターは日本国籍欲しい。
陽気なキーウィのデレック・カーペンターは今季、ライトグリーンのジャージィをまとう。約1か月前に加入が決まったばかりのNECには、母国ニュージーランドのローカルクラブと似た雰囲気があっていいと笑う。
「選手たちの仲が良くて、先輩、後輩(の垣根)がない。タイト。楽しんでいます」
話をする時は英語と日本語を混ぜる。日本の言葉は「Google トランスレート(翻訳)と友だち」で学んだ。8月18日には千葉・NEC我孫子グラウンドでホンダとの練習試合に先発。29−28での勝利後、新しい仲間とともにこの午後のプレーについて日本語で振り返っていた。
「日本語、大事。いつも勉強ね。トヨタ自動車(時代)の友だちはいつも『カープス! がんばれ!』って言ってくれる」
通称「カープス」は身長183センチ、体重96キロのCTB。30歳となった今年が来日6年目となる。
2013年から3シーズンはトヨタ自動車でプレー。16年から前年度までは国内2連覇中のサントリーに在籍しながら、国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦のサンウルブズにも加わっていた。17年には日本代表デビューも果たしている。
今度のNEC入りのわけを「トップリーグのチームを探していました。ゲームに出られるチャンスが欲しかった」と説明したカーペンターは、来年4月には日本国籍を得るための試験を受けたいと語った。帰化すれば、国内のゲームでも外国人枠争いと無縁でプレーできる。
国内3つめのクラブを探したのは、この国でポジションを確立したかったからだ。
「もしパスポートを日本のものに変えられたら、日本でもっと長くプレーができるようになる」
現在離れている日本代表には、「強いね。よくなった。スーパーラグビーの経験は、大事ね」。主力組のサンウルブズでの経験、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチとトニー・ブラウン アタックコーチの強化計画が奏功しているのだと見る。自身も代表復帰が期待されるだろうが、その前にいまの仕事を全うしたいという。
「僕のフォーカスはNEC。一貫して、コンスタントに強いプレーをしたい」
チームはピーター・ラッセル体制3季目を迎え、7季ぶりの4強以上を狙う。
(文:向 風見也)