各国代表 2017.05.13

ジャパンが敵地で香港に苦戦するも、アジアチャンピオンシップ全勝3連覇

ジャパンが敵地で香港に苦戦するも、アジアチャンピオンシップ全勝3連覇
アタックする日本代表のWTB山田章仁(撮影:出村謙知)
 日本、香港、韓国の3か国・地域代表チームがホーム&アウェイで競う「アジアラグビーチャンピオンシップ 2017」の第4節が13日、香港フットボールクラブでおこなわれ、3連勝で最終戦を迎えた日本代表が香港代表を16−0で下し、4戦全勝で大会3連覇を決めた。
 快勝ではなかった。
 雨の影響もあってハンドリングが難しいゲームとなり、日本はキックの精度も悪く、ブレイクダウンでも苦労し、なかなか主導権を握れなかった。ラインアウト後にプレッシャーを受けてスムーズにアタックへ移れないシーンも何度かあり、前半はノートライ。スコアはSO山沢拓也のPG1本だけで折り返した。
 後半早々にも山沢がショットを決め6−0とした日本は、45分(後半5分)にようやくトライを獲得する。敵陣10メートルラインでのスクラムから、ファーストレシーバーのCTB中村亮土がディフェンス裏へボールを蹴り、CTB鹿尾貫太が確保、パスを受けたWTBアマナキ・ロトアヘアが抜けてタックラー2人を引きずりながらゴールラインに押さえ、TMO(テレビジョンマッチオフィシャル)でトライが認められた。
 65分にもPGを決めて勝利を引き寄せた日本だったが、1トライに終わってボーナスポイントは獲得できず。無失点は評価されるものの、テストマッチの難しさを改めて知る試合となった。
 6月はワールドカップ常連国とのテストシリーズとなり、日本代表スコッドにはスーパーラグビーに参戦中の選手たちも招集される見込み。6月10日に熊本・えがお健康スタジアムでルーマニア代表と対戦し、そのあとはアイルランド代表と2連戦、17日に第1戦が静岡・エコパスタジアムでおこなわれ、第2戦は24日に東京・味の素スタジアムで挑む。
<日本代表 ヘッドコーチ・選手 コメント>
■ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ
 選手のことを誇りに思う。最初の40分間は相手に多くのプレッシャーをかけられ、それが(前半終了時の)3−0というスコアに現れていたと思う。しかしそのプレッシャーを乗り越え、相手を0点に抑えることができた。ディフェンスは素晴らしかった。6月はまた異なる対戦相手だが、この暑さのなか、タフでフィジカルな相手と対戦するという経験を積めたことは良かった。
■流大 キャプテン
 アジアラグビーチャンピオンシップは厳しい試合が多かったが、若手を中心に成長することができ、優勝することができて良かった。本日の試合は、アウェイで非常に厳しい環境のなか、難しい戦いとなったが、香港代表を完封することができた。ライバルは多いが、自分のスキルを更に磨き、6月の代表戦でも選ばれるようにしっかりと自分の仕事を果たしたい。チームの調子が上がらない時に、チームが良くなるよう雰囲気を変えることがハーフの役目だと思うので、それができるハーフになれるように頑張りたい。
■山田章仁
 とても締まったゲームでいい経験をすることができた。合宿ではディフェンスシステムの組織化を課題として取り組んできたので、相手を0点に抑えたことは、チームにとって自信につながった。NDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)キャンプから非常にハードなトレーニングを重ね、アジアラグビーチャンピオンシップを戦い抜き、いい経験を積むことができた。この経験を無駄にしないようにスタンダードを上げ、6月の代表戦に臨みたい。

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アジアラグビーチャンピオンシップ3連覇を遂げた若手主体の日本代表(撮影:出村謙知)

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