国内
2016.02.29
関東学院六浦中高がニュージーランドの名門校と国際交流の協定へ
調印式に出席した黒畑勝男校長、ミサ・ピット駐日ニュージーランド大使館Senior Market Development Manager、ニック・ヒル校長(左から)
神奈川県の関東学院六浦中高とニュージーランドのクライストチャーチ・ボーイズ・ハイスクール(C.H.B.H.)が、ラグビーと教育を通じての国際交流の推進に関する協定を結ぶことに。2月29日、横浜市の関東学院大学関内メディアセンターに両校の代表者が出席して協定調印式を行った。
C.H.B.Hのニック・ヒル校長は調印に先立って次のように話した。「留学生を迎えることを喜んでいます。我々にとっても大きな刺激になるし、提携を通じて、コーチの交流などの分野でもこれから発展していける。日本人のコーチから学べることも多いと思います」。また、関東学院六浦中高、黒畑勝男校長は異文化体験だけに終わらない、教育プログラムの提携校を探していたという。「教育的発展に結びついていける。そのきっかけがラグビーになります。ただ、ラグビーの強い集団としてだけでなく、生涯スポーツとして大きく捉え、活動を通して幅広く人生の選択を考える一つの手段として位置付けたい」
C.H.B.Hは、1881年にカンタベリーカレッジの予科として設立された伝統校。現在は全校生徒約1300名のうち500名近い子たちがラグビー部に所属。チームはレベルやグレードに応じて23チームに分かれている。日本代表の小野晃征は同校出身で、2015年ワールドカップのオールブラックス、SOコリン・スレードと同じトップチームでプレーしていたという。ちなみに、過去にはオールブラックスを45名輩出している。
関東学院六浦の創部は2008年。2014年度に中学部が神奈川県大会で初優勝を成し遂げると、高校も同年には県内で4強入りしたことが本格的な強化のきっかけに。中高を教える林広大監督は、関東学院大当時、FLとして活躍、大学4年時には大学選手権優勝を果たしている。「(留学生が来るなど)いろんな形があると思いますが、チームにとって必ずプラスになると思います」と期待。
2014年度の神奈川県中学大会優勝メンバーから日下太平主将がすでに留学しているという。王国で学び、チームに何を持ち帰るのか。さらに、日本に興味を持つ選手が六浦で過ごすこともある。高校時代に札幌山の手高に留学したことがきっかけとなり、日本代表の主将となったリーチ マイケルは、「異文化の中で経験したことは後の自分には大きなことだった」と話したことがある。英語やラグビーのスキルを学ぶだけに終わらない育成プログラムに期待は大きい。
(文:福田達)
2014年12月には東日本中学生大会3決に初進出、秋田将軍野中に15-19と惜敗した
キャプテンシーにも優れる日下選手。留学で何をつかむか