日本代表 2026.10.02

【アジア大会を追う③】大会初日は男女ともに連勝。1600人超の小中学生が声援送る。

[ 明石尚之 ]
【アジア大会を追う③】大会初日は男女ともに連勝。1600人超の小中学生が声援送る。
ゴール裏スタンドの観客の声援に応えるサクラセブンズ©JRFU

 サクラセブンズの兼松由香HCらが5月に講義や実技をおこなった、9つの小中学校の生徒たちが観戦に来てくれた。

 その数、約1600人。パロマ瑞穂ラグビー場に大歓声を響かせていた。

 アジア大会のセブンズ競技が、10月1日から始まった。
 世界を転戦するセブンズ代表にあって、ホームでの開催は稀だ。

 中野剛通が「僕はトヨタヴェルブリッツ所属なので名古屋開催は特別。スタンドが近くて、声が響いて嬉しい」と話せば、大内田夏月も「家族や会社の人たちもたくさん来てくれました。子どもたちが日本コールをしてくれたので気持ちも入った」と興奮を伝える。

 志和池豊馬も「ウォーミングアップのときからずっと声をかけてくれて、日本語(の応援)がたくさん聞こえて嬉しい」とし、「変に緊張してしまったけどもう大丈夫」と笑顔で語った。

 セブンズ日本代表は男女ともに2連勝で初日を終えた。
 女子はシンガポールに36-5、カザフスタンに48-0と危なげなく勝利を収める。

 ディフェンスリーダーを務める堤ほの花は、「初戦はボールを取り切れなかったけど、2試合目で修正できた」と振り返った。

「私たちは”ブル”と呼んでいますが、ラックを越える練習をしてきました。ジャッカルがダメならブルに切り替える。どちらも難しければ、早く起き上がって戻る。その判断が良くなったと思います」

 大内田は初戦の試合開始のキックオフから気張った。「キックオフはパールズで(キッカーの須田)倫代とずっと一緒にやってきたので」。タイミングよく、鋭く相手の懐に刺さった。

 2戦目には吉野舞祐がアタックで光った。アジアシリーズの中国大会をコンディション不良で欠場していただけに、気持ちが入っていた。

「落ち着いて前を見られているし、味方の声もしっかり聞けています。レベルがもう一段階上がった明日以降の試合でも、プレーの質を落とさず、チームに貢献したい」

攻守に存在感が増している吉野舞祐©JRFU

 一方の男子は第1戦でカザフスタンを38-0で完封するも、西日が差した2戦目の韓国戦は苦しんだ。

 スピードランナーに突破を許し、終盤まで19-14と競った。タックラーを振り解いて独走したケレビ ジョシュアの決勝点で24-14。最後は大内錬がスティールで試合を終わらせた。

 その試合で背番号2をつけて先発したのは、5年ぶりに代表復帰を果たしたマシヴォウ アセリだ。
 今夏に日本国籍を取得し、今大会への出場が叶った。

「初めてのアジア大会ですが、ファンの応援はすごく熱い。トライしたり、良いプレーをしたら喜ぶ声も聞こえて嬉しいです」

 フィジー出身。NZのケルストンボーイズ高を経て、拓大進学を機に来日した。日本で過ごして今年で11年目になる。

「オリンピックを見据えていたこともあるけど、日本は僕にとってホーム。本当に良い国だから、キャリアを終えた後も日本にいたいと思っています」

 2021年に3キャップを獲得しているが、当時とは「セブンズが大きく変わった」という。
「いまはみんな、何でもできる。キックも、タックルも、ジャッカルも。全部できないといけない。大変です(笑)」

 一方で、マシヴォウ自身もあれから大きく成長を遂げた。「いまは自分に自信があります」。15人制で培ってきたボールキャリー、ディフェンスの激しさをセブンズでも生かしたい。

「セブンズに戻ってから体重も7キロくらい落としました(現在109キロ)。おかげでスピードは上がってきたし、フィジカルが落ちた感じもないです。リーグワンでも、もっと走れる選手になれると思います」

 アジア大会で優勝すれば3大会ぶりの快挙。HSBC SVNS3への出場をかけたアジアシリーズに向けて弾みもつく。

「絶対に負けられません。日の丸を背負ってるプライドを持って、みんなのために勝ちたい」と、マストウィンを誓った。

大学卒業後はNECに入団。2025-26シーズンから栃木ホンダヒートに移籍した29歳©JRFU

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