日野剛志が語るブルーレヴズでの手応え。「相手はディフェンスしづらいだろうな」
静岡ブルーレヴズが加速する。
前年度のレギュラーシーズンを4位で終えた国内リーグワン1部では第2節から3連敗も、その後2連勝した。
特に休息週前最後の第6節では、旧トップリーグ時代に上位を争ったトヨタヴェルヴリッツから開始19分で24得点した。
新加入でCTBのセミ・ラドラドラが身長190センチ、体重103キロの身体と長いリーチで自在に球を操れるうえ、その周囲にラドラドラに近い体格のランナーが揃うのがライバルにとって脅威だろう。
大型走者の隊列にあって身長172センチ、体重95キロと小柄もHOで主戦級の日野剛志は、CTBでゲーム主将のチャールズ・ピウタウの技術、WTBのヴァレンス・テファレの破壊力も念頭に置いて述べる。
「ラドラドラがいて、チャールズがいて、そこが止まっても外にはテファレがいる。相手からしたらディフェンスしづらいだろうなと。ただ、僕たちがモメンタム(勢い)を作ってあげないと彼らも活きてこない」
7点リードの11分、中盤左のラインアウトから右へ展開。右中間にいたラドラドラが2枚の守備役を引き寄せ、右隣にいたNO8のリッチモンド・トンガタマを走らせる。
勢いづいたトンガタマがタックラーを引きずり、倒されても起き上がり、22メートル線を通過する。ここから再び左へ繋ぐと、ラドラドラが圧を受けながらもボールを失わない。サポートについたFBの山口楓斗が鋭く仕掛けてワンハンドでさばき、バトンはダニエル・マイアヴァ、マリー・ダグラスの両LOへと渡った。12-0。
さらに加点して迎えた19分には、日野も絡んだアンサンブルがスタンドをわかせた。
自陣22メートル線付近右で向こうのキックオフを確保すると、着実に蹴り返すよりも左へのアタックを選ぶ。
右中間でラドラドラがタックルを弾きながらピウタウに回し、そのピウタウら3名の好ハンドリングでテファレが左端を駆ける。
オフロードパス、サイドアタック、突進を絡めて再び右へ進路をとり、さらにハーフ線付近右端から左端へ楕円球を動かす。
この流れにあっては、複数名のおとりの動きと、日野のゲインライン上でのパスが効果的だった。最後は山口が自慢の脚力と目の前の数的優位を活かし、テファレのフィニッシュを呼んだ。
再三、自陣22メートル線付近や同ゴール前でしぶとく耐えるシーンが多く、衝突や球の争奪においてはそれぞれの下半身の踏み込み、腕の絡みに粘りがあったような。かねて修正に時間をかけていたモールディフェンス、もともと「アドバンテージが取れる」と踏んだスクラムも光った。
一時的に停滞する時間帯もあったため「しんどい時こそ、我慢し続けないといけないですね」と反省も、勝率5割に戻したこの午後を「うちらしい試合だったんじゃないかな、と思います」。テスト入団を経て2014年度日本選手権制覇の36歳は、この一言で締めて取材エリアを後にした。



