【リーグワン準決勝】埼玉ワイルドナイツ・選手の声で激戦を振り返る。「自分たちの価値を証明するために、もう一回立ち上がる」稲垣啓太

5月25日におこなわれた、リーグワンプレーオフ準決勝第2試合。埼玉パナソニックワイルドナイツはレギュラーシーズンで1勝1分と勝ち越していた、クボタスピアーズ船橋・東京ベイに24-28で敗れた。リーグワンが始まって4年目となる今季、初めて決勝進出を逃し、コベルコ神戸スティーラーズとの3位決定戦に回る。ここではキャプテンのHO坂手淳史、PR稲垣啓太、SH小山大輝、SO山沢京平、WTB竹山晃暉の声を紹介する。
■キャプテン/HO坂手淳史
お互いディフェンスの強固なチームだったが、自分たちのほうが最初は少し受けてしまった。少し我慢強さがたりなかった。後半は何フェーズも重ねて少しずつゲインをとっていくような形ができました。前半からそれができていれば、もっと違った結果になったかと思います。
すごく組み合う時間帯が多いゲームで、その組み合いのところでの自分たちの精度が足りませんでした。
相手はスクラムに自信をもっているチームなので、そこに対して対策はしていましたが、スクラムでペナルティをとられてしまってゲームが難しくなってしまった。また強くなります。みんなで。
(ファンの応援について)
素晴らしい応援でした。今日だけではなくていつも、ホームでもどこでも常に僕らに声をかけてくれて。青いジャージーを着ている方もいて。本当に力になりました。オレンジアーミーの方もたくさん応援に来てくれて、準決勝の会場の雰囲気も盛り上がっていました。リーグワンのファンの皆さんは本当に素晴らしいと、あらためて思いました。こうやって感謝を伝える機会はなかなかないので、今日メディアを通じて、こうして感謝を伝えることができてよかったです。
僕らもまだまだ強くなるので、応援をよろしくお願いします。
■PR稲垣啓太
ミスが多かったように感じます。ボールロストは前半も後半も多かった。スコアするべきところでできなかったことが、やはり敗因でしょうね。
ディフェンスに自信を持っているチーム同士なので、きれいに抜けたりだとか、そういったシチュエーションはお互いに少なかった。スコアの明暗が分かれたのは反則やミス。後半の最後は反則を重ねてしまい、エリアもコントロールされました。自分たちの陣地にずっといさせてしまって、常にプレッシャーを受け続ける結果になりましたね。
この負けをしっかりと受け入れることも大事だと思いますし、敗者から勝者に言えることは何もないので。僕はスピアーズさんに優勝してほしい。それだけですね。
(スクラムについて)
前半はいろいろと駆け引きはありました。もうちょっと仕掛けてもいいかなと思いましたが、相手もカウンターを狙っている感覚があったので、少し攻めあぐねましたね。(前半36分の)スクラムが落ちてペナルティを取られたのは、もったいなかった。あれはHO坂手(淳史)の足が滑って、真下に落ちてしまった。こうしたシチュエーションでも前に出られれば、レフリーの判断も変わったのかなと思います。それも含めて今日は完敗ですね。
僕は常日頃、負けから得られるものはない、とずっと言っているのですが、ただあと1試合残っています。今日みたいな瞬間をみんなが経験して、自分たちの価値を証明するために、来週もう一回立ち上がらないといけない。それが次の我々の使命。そこに向かっていきたいと思います。
■SH小山大輝
前半の入りでペナルティやミスでトライを取られてしまい、最初のところで負けていたのかな、と。(相手の)ブレイクダウンが激しくて、モメンタムもすごく出ていた。プレッシャーをかけられて、テンポを上げられなかったことが敗因かな、と思います。準備はしていましたが、それを(試合で)体現できなかったですね。

■SO山沢京平
悔しいのひと言です。ペナルティや陣地など、うまくいかなかった原因はいろいろあると思います。(ブレイクダウンで相手が)倒れ込んできた場面もありましたが、あまりペナルティにはならなかったので、関与させないように、しっかりと排除しないといけなかった。そのあたりの動かし方も、もう少しできることがあったのかなと思います。
(自身のトライで1点差に追い上げた場面について)
流れは悪くはなかったのですが、敵陣に入ったあとに自分たちのミスで(ボールを)取られる場面がありました。なんらかの形でスコアをしたり、トライを取り切りたかったですね。
(3位決定戦について)
勝ちます。
■WTB竹山晃暉
一発できれいに(トライを)取りにいこうとしたところがありました。そのせいで孤立してしまったり、チームみんなで戦うことよりも、個人で戦ってしまったのがうまくいかなかった要因のひとつです。
結果を得られなかったのはすごく残念ですが、来週もまだゲームがあるので、ポジティブに捉えて、いい反省が出たと思って向かっていきたい。
(3位決定戦について)
僕たちのチームカラーというか人間性が見られる試合。僕自身は切り替えて、一生懸命やって、自分のパフォーマンスをしっかり出していこうと思います。