【リーグワン準々決勝】コベルコ神戸スティーラーズが今季2敗の静岡ブルーレヴズを撃破!

■NTTリーグワンD1プレーオフ準々決勝・5月17日@花園ラグビー場(大阪)
【神戸S 35-20 静岡BR】
レギュラーシーズンの最終節で激突した、コベルコ神戸スティーラーズと静岡ブルーレヴズによるプレーオフ準々決勝。
決戦の第2ラウンドは、神戸が前節の白黒をひっくり返し、35-20でレヴズを破った。
神戸の先制点は前半4分。LOジェラード ・カウリートゥイオティらのタックルから開始早々に敵陣深くでのアタック機会を得ると、まもなく22メートルライン内でPKを獲得。SOブリン・ガットランドがPGを沈めた。
静岡の反撃は8分。敵陣10メートルライン左のスクラムから鮮やかなサインプレーを決める。WTBマロ・ツイタマの突破からWTBヴァレンス・テファレがポール下に飛び込んだ(7-3)。
しかし、神戸は優勢に立っていたスクラムで2度目のペナルティを誘うと、それを起点にしたアタックからWTB松永貫汰が左タッチライン際を走る。トライライン直前で静岡WTBテファレにトライセーブタックルを決められるも、TMOでハイタックルの判定に。神戸にペナルティトライが与えられた。
以降も神戸はレヴズがスクラムやディフェンスでペナルティを重ねたことで、敵陣で長くアタックを展開できた。26分にはWTB植田和磨の突破からFLワイサケ・ララトゥブアのトライに繋げた。その直後にはPGのチャンスも得た(不成功)。
前半の終盤にレヴズがPGを返し、神戸17-10静岡でハーフタイムを迎えたが、後半も先にスコアしたのは神戸だ。
前のシーンでWTB松永がトライセーブされるも、直後の5分、FLララトゥブア、CTBラファエレ ティモシーのランでゴール前まで迫り、最後はFB李承信がフィニッシュした。
14点を追うレヴズは攻守の切り替えから一気にトライを奪う。11分、ハーフウェイライン付近でターンオーバーを起こすと左に展開、WTBマロ・ツイタマ、CTBチャールズ・ピウタウ、SH北村瞬太郎と繋いだ。
その直後には途中出場FLクワッガ・スミスのスティールから攻め立て、スクラムのペナルティからPGでさらに点差を縮めた(20-24)。
その後は互いに堅い守りを披露する。レヴズが自陣深くで18フェーズを耐え抜けば、神戸もSH日和佐篤、PR渡邉隆之のスティールでチャンスに変えた。
均衡を破ったのは神戸だ。33分、SOガットランドが左に大きく蹴り込み、WTBイノケ・ブルアのトライを生んだ。
9点差とした直後にもWTB植田が自陣から突破、好機を作る。PG2本を追加し、35-20で逃げ切った。
勝利した神戸のデイブ・レニーHCは「選手たちのマインドセットが素晴らしかったです。プレーオフに進出できるということをエキサイティングな気持ちで迎えられました。細かいディテールや働きに行く姿勢が素晴らしかった。セットプレーも本当に良かったです」と語った。
準決勝ではレギュラーシーズン1位の東芝ブレイブルーパス東京と対戦する。指揮官は「毎週同じですが次もセットプレーがまず大事になる。特に東芝はラインアウトを強みにしている。シャノン・フリゼル、リッチー・モウンガ、セタ・タバニバルなどキープレイヤーを挙げるのは簡単ですが、15人がダメージを与えられる選手が揃っている。自分たちも点を取る能力はある、ただ相手のアタックへの対応が重要になる」と見据えた。
敗れたレヴズの藤井雄一郎監督は、勝敗を分けたスクラムについて「なかなかプレッシャーをかけるのは難しいと思っていたが、ペナルティまで取られてしまい、ナーバスになってしまった。後半には修正できましたが」と振り返った。
「昨春のプレシーズンから本当にハードなトレーニングをみんなでしてきた。もう少しのところまで来ている。勝って次に行きたかったです。その悔しさをチームで共有できた。来年こそはもっと上に行けるようになりたい」と前を向いた。