【関東大学リーグ戦】大東大が開幕3連勝! 法大は後半関東学大を突き放す。
9月29日、セナリオハウスフィールド三郷で関東大学リーグ戦第3節2試合がおこなわれ、大東大が立正大を47-22で破り開幕から3連勝、法大は関東学大を39-14で下し2勝目を挙げた。
第1試合では、開始2分、立正大が大東大のタッチキックを、身長2㍍LOテビタ・バティウェティが出足鋭くチャージ、自らボールを確保するとそのままインゴールに持ち込み(ゴール失敗)5点を先制した。
しかし、開幕2連勝で波に乗るモスグリーンのジャージは慌てなかった。今年のチームスローガンは「Passion」。「春までは、トライを取られるとシュンとしてしまうことがあったけど、パッションを合言葉に気持ちを切り替えて戦っている」と蓑洞功志主将。
その言葉通り、トライを取られたその2分後、大東大はWTB大方維織のカウンターアタックから敵陣に入ると、連続アタックでボールを支配し、22㍍ライン外側のラックからPRリサラ・フィナウが持ち出すと、ディフェンスをかわしながら30㍍を走り切り、インゴールに飛び込んだ。CTBハニテリ・ヴァイレアがきっちりゴールを決めて逆転した。
さらに8分後にも、大東大はPR小田桐祭、HO嵯峨嗣侃が力強く前に出ると、最後はLO板橋弦大からパスをもらったリサラが相手のタックルをかわし、この日2本目のトライを挙げた。
その後もFW戦で優位に立つ大東大が主導権を握り、3つのトライを追加し35-5で折り返した。
対する立正大はスクラム、ラインアウトのセットプレーが安定せず、敵陣に攻め込んでからもミスで得点機を逸していたが、後半19分、ラインアウトからのアタックで、勢いよく走り込んだLOヴィリサケ・リモリモが前進、最後は長い腕を伸ばしてグランディング。
さらに5分後にはFB武田凱の長いキックで敵陣に入リ、縦への連続アタックでゴール前に迫ると、ラックからFL八木崇太がねじ込み連続トライを返したが、直後に大東大FBタヴァケ・オトに自陣10㍍ライン付近から一気に走られてトライを許し、万事休す。
敗れた立正大、八木崇太主将は「ゴール前に行ったら取り切ることと、ファーストフェイズのディフェンス」を次の試合に向けて課題に挙げた。大東大のパワーとスピードのあるアタックに対し、受け身になってしまいゲインラインを許すなど、自分たちの形を作れなかった。
一方、2018年度以来の開幕3連勝の大東大、蓑洞主将は「この2週間、立正大のハイパントに対するキック処理に取り組んできた。前半風上で、エリアマネジメントで先手が取れ、点差を広げることができた」と勝因を挙げた。今季の大東大は、チャンスがあればどこからでも積極的に攻めるアタック力が持ち味。「WTB、FBのカウンターアタックからいい流れに持って行けたから、そのあともいいテンポでアタックができた」と試合を振り返った。
第2試合では、今季2部から昇格した関東学大が法大に挑んだ。開始5分に法大が敵陣に攻め込んだが、WTB山川誠人が22㍍ライン付近でパスをカット、そのままゴールラインまで走り切って先制。その後も法大が2度にわたりゴール前ラインアウトのチャンスに、関東学大の粘りのディフェンスの前に得点できず。
すると28分、関東学大は中央付近のラインアウトからCTB松元陸が大きくゲインラインを突破、ゴール前まで攻め込むと法大はたまらずオフサイドの反則。相手ディフェンスが揃う前にNO8丸尾瞬がチョン蹴りでリスタート、一人タックルをかわして左隅に持ち込み14-0とリードを広げた。
これに対し法大は、32分に相手陣ゴール前でPKを得ると、タッチに出さずFWのサインプレーを選択。HO花澤祐太がチョン蹴りから持ち込み、ディフェンスのカベを突き破ってインゴールに持ち込んだ。さらに前半終了間際にはゴール前で得たPKでスクラムを選択、一気に押し込んで関東学大のスクラムを粉砕しペナルティトライで14-14の同点とし、前半を終えた。
後半に入り、FWの勢いが出た法大がPG2本で20-14と勝ち越すと、18分にはラックサイドを突いてNO8宮下晃毅が飛び込み27-14とし、26分には途中出場のLO三浦幹太が相手陣でスピードに乗ってボールをもらうとそのままディフェンスを振り切りゴール下まで持ち込み、一気に突き放した。終了間際にもWTB小林雅治のトライを加え、39-14でノーサイド。
開幕から3連敗となった関東学大、由比藤聖共同主将は、「セットプレーが安定せず、反則も多く、東海大戦、流経大戦と同じ負け方をしてしまった」と悔しさをにじませ、榎本淳平監督代行は「反則の数(17)は、過去記憶にないくらいの数。課題のセットプレー、規律のところは残りの試合で何とか修正していきたい」と巻き返しを誓った。
後半突き放し、2勝目を挙げた法大、金侑悟キャプテンは、「前半風上だったが、自分たちのミスでトライを取り切れず、苦しい時間が続いた。ハーフタイムでボールをキープしてアタッキングラグビーにつなげることを確認し、後半、勝利につなげることができた」と試合を振り返り、「法政は伝統の低いタックル、前に出るディフェンスというのがあるが、まだ失点してしまっているので、ディフェンス面が今後の課題」と表情を引き締めていた。
<次戦日程>
・10月13日(日)大東文化大 vs 関東学院大@関東学大ギオンAP
・10月13日(日)法政大vs 立正大@法大G