各国代表 2024.04.03

オールブラックス最多キャップホルダーのサム・ホワイトロックが引退を決断

[ 編集部 ]
【キーワード】,
オールブラックス最多キャップホルダーのサム・ホワイトロックが引退を決断
202センチ、117キロの35歳。トップリーグ2020時はバナソニックワイルドナイツでプレーし、(全6試合)5試合に出場した。(Getty Images)



 誰にでもやって来る時が鉄人にも訪れた。
 オールブラックス歴代最多キャップ(153)を持つサム・ホワイトロックが現役引退の意思を表明した(4月2日)。

 同選手は昨秋のワールドカップ(以下、W杯)を終えた後、フランスのトップ14、セクション・パロワーズ(ポー)でプレーしている。
 在籍期間については1年契約+オプション1年としていたが、今季終了後に退く(6月)。

 家族と何度も話し合って決めた。「ラグビーをプレーする章を終える時が来たのです」と海外メディアに語っている。
 同じように長くプレーした選手たちと話して、試合でプレーする意欲が簡単になくならないことは理解している。自分だってそうだ。

「軽々しく決めたことではない」と言う。
「私自身にとっても、妻や3人の子どもたちにとっても正しいこと。家族とともに過ごす時間を増やし、子どもたちがスポーツをプレーする姿を見ることが、自分を最もワクワクさせること」と話している。

 ホワイトロックはニュージーランドのパーマストンノース生まれの35歳。2010年6月12日のアイルランド戦に途中出場し、初キャップを得た。
 その試合をスタートに153キャップを積み上げた。W杯2023年大会中のイタリア戦で149キャップとし、それまで最多だったリッチー・マコウのNZ最多キャップを更新した。

 153キャップは、元ウエールズ代表LOのアラン=ウィン・ジョーンズの158キャップに次ぐ世界歴代2位の多さだ(ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのものも合わせると170)。
 出場した153テストマッチの成績は125勝22敗6引き分けとなっている。

 18戦でキャプテンを務め、127試合に先発(4番=24、5番=103)。現在コベルコ神戸スティーラーズでプレーするブロディー・レタリックとは、64試合に先発LOコンビとして出場している(世界最多)。

 W杯には2011年大会から4大会連続で出場し、決勝の舞台に3回立っている(2019年以外。2011年、2015年と優勝)。W杯26試合出場は世界最多だ。
 スーパーラグビーのクルセイダーズでも180試合と活躍。7度の優勝に貢献している。

 祖父のネルソン・ダルゼル(5キャップ)、大叔父のアラン・エルソム(6キャップ)、兄・ジョージ(7キャップ)、弟・ルーク(1キャップ)もオールブラックスでプレーした経験がある。
 1歳上の兄、アダムはセブンズのニュージーランド代表。父・ブレーデンはマナワツ州代表の選手だった。

PICK UP