メイジが全勝キープも課題残す。筑波は成蹊に10T差で快勝!
「今日の試合は、う~ん、って感じですかね」
11月5日、熊谷ラグビー場でおこなわれた関東大学対抗戦、慶大に勝利し全勝を守った明大だったが、試合後の神鳥裕之監督の表情は渋かった。
「開始10分で相手の勢いを止めて、自分たちのラグビーをしよう」(神鳥監督)と試合に臨んだ明大は、その言葉通り、開始早々、キックオフから連続のノーホイッスルトライで14-0とし、その後もアグレッシブな前進からチャンスを広げると、16分には慶大ゴール前のラインアウトからモールを押し込み、最後はRP為房慶次朗が押さえて19-0と試合の主導権を握った。
その後も接点で優位に立つ明大はSO伊藤耕太郎が余裕を持ってアタックラインをコントロールして得点を重ね、前半を47-14で折り返した。
しかし、前半受けに回った慶大は、ハーフタイムに「前出るディフェンスと規律厳守の徹底」を確認。すると、徐々に流れが慶應に。「ブレイクダウンの改善ができて、後半はいいアタックにつなげることができた」と青貫浩之監督。
19分にはラックサイドをSH橋本弾介が仕掛け、ショートパスをもらったLOシュモックオライオンがトライ、3分後には相手キックをキャッチしたFB今野椋平がそのままインゴールまで持ち込み54-26と追い上げた。
その後、明大が2トライを追加、66-26としたが、慶大も終了間際にFWで2トライを返し、後半だけを見れば慶大が26-19と健闘をみせた。
試合後、慶大・岡広将主将は「後半は、今年のターゲットである早慶戦(11月23日)に繋がる試合ができた」と手ごたえを口にし、明大・廣瀬雄也主将も「いい形で前半を終えることができたが、後半、慶大のプライドに対して自分たちのラグビーを出せずに終わってしまった。次の帝京大戦(11月19日)は、今日出た反省を生かして臨みたい」と、両主将とも次の大一番に向けて気持ちを引き締めていた。
熊谷ラグビー場の第1試合では、前の試合で帝京大に0-73と大敗を喫した筑波大が、今季初勝利を目指す成蹊大を73-7と圧倒し、今季2勝目を挙げた。
「今日は80分間、ハードワークを続けるということをテーマに臨みました。みんなで盛り上げて戦うことができました」。この日、攻守に渡りチームを牽引した谷山隼大主将も納得の表情を見せた。
「(大敗した)帝京大戦後、最初の練習でみんなで話し合い、方向性を確認し、いつもよりもハードな練習をしてきた」と谷山は明かす。
その成果もあり、この日は細かなミスはあったものの、FWとBKが一体となったスピードのあるアタックで11個のトライを重ねた。
昨季は対抗戦5位から大学選手権ベスト4まで勝ち上がった筑波大。対抗戦も残り2試合、ここから大学選手権に向けて一つずつステップアップを目指していく。
「目の前の試合に集中しつつ、日本一のレベルを追い求めていきたい」と谷山主将は、しっかり大学選手権を見据えていた。