女子 2023.07.17

女子日本代表がスペイン遠征を2連勝締め。LO櫻井綾乃「セットプレーに自信を持てる」

[ 編集部 ]
女子日本代表がスペイン遠征を2連勝締め。LO櫻井綾乃「セットプレーに自信を持てる」
女子スペイン代表とのテストマッチで、ラインアウトからモールで前進する女子日本代表 (C)JRFU


 スペインへ遠征したラグビーの女子日本代表“サクラフィフティーン”が、現地時間7月15日にグアダラハラでおこなわれた女子スペイン代表とのテストマッチを27-19で制し、ツアーを2勝0敗で終えることになった。親善試合として実施された9日の第1戦は、44-12で快勝していた。

 女子日本代表のレスリー・マッケンジー ヘッドコーチはテストマッチに勝利後、「私たちにとって成功となったこの遠征を前向きに締めくくるものであり、同時に私たちに素晴らしい学習の機会を与えてくれました」とコメント。「目標のひとつは、接戦に勝つ方法を学び、ワールドカップで示したパフォーマンスをさらに高めることでした。今夜の試合はまさにそのような試合で、選手たちはこのタイプの試合に勝つための高度な学びと成長を得ました。この数週間を成功に導いた、すべての選手とスタッフを非常に誇りに思います」

 世界ランキング11位の女子日本代表は、ヨーロッパ大会などで試合経験を重ねている同12位・女子スペイン代表とのテストマッチで、前半を2点ビハインドで折り返したが、後半8分、ゴールに迫ってLO櫻井綾乃(横河武蔵野アルテミ・スターズ)がピックアップからインゴールに突っ込み、逆転。
 フル出場し、最後は相手ボールスクラムで圧倒してSO大塚朱紗(RKUグレース)のペナルティゴールにつなげるなど、セットピースでも奮闘したフォワードの櫻井は、「ラインアウトやスクラムが起点となった得点が多く、セットプレーに自信を持てる試合となりました。また個人としてはディフェンスで前を見て、順目に回るか残るかの判断をしてハードワークすることができました。第1戦よりも第2戦は、相手のコンタクトにより重みを感じ、また相手のキックやチェイスの精度が上がったことで何度がプレッシャーを感じることがありました。私たちは第1戦よりもボールを動かすことで、相手のプレッシャーを回避することができていたと思います」と熱闘を振り返った。

 そして、最前列の2番をつけて活躍したHO公家明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)は、「フォワードとしては高く組もうとしてきた相手のスクラムに対して、低くタイトなスクラムを組み続けられたように感じました。また、均衡した試合展開のなかでゲームをマネジメントし、勝ちきることにこだわってプレー選択ができたと思います」とコメント。公家は前半8分に先制トライを決め、5点差だった後半25分にもドライビングモールのフィニッシャーとなって貴重な追加点を挙げており、「今回の遠征ではラインアウトのなかでも、よりモールにこだわって練習してきました。私のトライもラインアウトからそれぞれが正しい仕事をした結果がつながったもので、フォワード全員で獲れたトライで、とても嬉しかったです」と喜んだ。

 女子日本代表は、今年10月には女子ラグビーの新しい国際大会「WXV」に参加し、2部グループ(WXV 2)でチャレンジする。
 公家は「今後はWXVなど自分たちよりも格上のチームと戦うことも増えてくると思います。なので、今よりも細部にこだわってスキルレベルを上げていきたいと思います」と述べ、さらなる成長を目指す。

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