各国代表 2026.07.03

注目のHB団はリュキュ&ジャリベールのボルドーコンビ。フランス代表がオールブラックス戦の登録メンバーを発表

[ 編集部 ]
注目のHB団はリュキュ&ジャリベールのボルドーコンビ。フランス代表がオールブラックス戦の登録メンバーを発表
前日会見に出席したキャプテンのSHマキシム・リュキュ(Photo/Getty Images)

ラグビー世界12カ国最強決定戦
ネーションズチャンピオンシップ
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 フランス代表は、ネーションズチャンピオンシップ開幕戦となるニュージーランド(NZ)戦の登録メンバーを発表した。先発メンバーの半分以上をボルドーの選手が占める布陣で、クライストチャーチでオールブラックスに臨む。

 左PRには、国際試合からの引退発表から6年ぶりの復帰となるジェファーソン・ポワロが起用された。その隣でボルドーのチームメイトであるHOマキシム・ラモットがスクラムを組む。右PRにはデンバ・バンバが選出された。ファビアン・ガルチエHCはバンバについて、「ラシンで素晴らしいシーズン終盤を過ごし、パフォーマンスが安定している」と評価している。

 昨夏のNZ遠征から代表戦に出場し続けていたレジス・モンターニュは、頸椎の手術から復帰したばかりである。しかし、先日のイングランドXV戦で良い手応えを得られたとして、PRレダ・ワーディ、そして初選出となるHOバーナベ・マサとともにリザーブに入った。

 2連覇を果たしたシックスネーションズにおいて、フランス代表の課題の一つに挙げられていたのがスクラムである。ガルチエHCの分析によると、「50%のスクラムでペナルティが吹かれている」という現状がある。ガルチエHCはスクラムについて、次のように述べている。

「それが我々に有利に吹かれるのか、それとも不利になるのか。我々はこの点に重点を置くと同時に、レフリーが何を求めているのかを理解することに努めてきました。スクラムは、我々が最優先事項として取り組んできたエリアです」

 第2列は、ラインアウトに強みを持つユーゴ・オラドゥと、初選出となるトム・スタニフォースのコンビが務める。スタニフォースは2020年にオーストラリアからフランスへ渡りカストルに加入した。足首の負傷で長期離脱を余儀なくされた2024–2025シーズンを経て昨季に復帰を果たし、31歳で初めてレ・ブルーのジャージーをつかむ。先日のイングランドXV戦でも精力的に動き、攻撃時にはファーストレシーバーの役割も果たしていた。

 第3列は、すでに代表に定着しているFLオスカー・ジェグー、昨夏もNZ戦に出場したFLピエール・ボシャトン、そして、ボルドーでのチャンピオンズカップ決勝のレンスター戦で、アイルランド代表を擁するFW陣を相手にブレイクダウンで強烈な存在感を示したNO8マルコ・ガゾッティで構成される。

 ベンチには、LOとNO8をカバーできるミカエル・ギヤールと、FLキリアン・ティクセロンが控える。

 今回、フランス代表はベンチの構成をFW5人、BK3人の「5-3」とした。ガルチエHCはこの意図について次のように説明している。

「この構成にするのは久しぶりです。ベンチを『6-2』にする戦術は、交代策の計算が立ちやすい時には魅力的です。特に、フロントローとLOの5人を丸ごと入れ替えられるような時ですね。しかし今回のグループには、ラインアウトに強いユーゴ・オラドゥのようなタイプの選手がほかにいないため、仮にバックローの選手を2人ベンチに置く『6-2』を採用してしまうと、交代で困ることになります。その点を踏まえ、現在のバックローが若くコンディションが良いこと、そしてフロントローとLOの5人も非常にバランスが良く調子が良いことを考慮して、今回は『5-3』を選択しました。激しくスピードのある試合になるでしょうから、我々のFWがオールブラックスとどう渡り合えるか、非常に興味深いところです」

 ハーフ団は、今回キャプテンを務めるSHマキシム・リュキュと、シックスネーションズで司令塔として高い能力を示したSOマチュー・ジャリベールのボルドーコンビが先発する。ベンチにはSHノラン・ルガレックとSOアントワンヌ・アストイのラ・ロシェルコンビが控える。

 CTB陣は、ボルドーでペアを組むヨラム・モエファナとニコラ・ドゥポルテールの起用が予想されていたが、代表スタッフはドゥポルテールではなくファビアン・ブロー=ボワリーを先発に選んだ。ガルチエHCはこの意図について、次のように述べている。

「まずは彼の持つ才能、そしてシックスネーションズや所属クラブのポーで彼が見せたパフォーマンスが理由です。我々は、12番のプロフィールを持つ選手を13番に配置し、ヨラム・モエファナと組ませたらどうなるかを見てみたいと考えました。ニコラ・ドゥポルテールの能力に疑問があるわけではありません。彼がケガから復帰してコンディションを取り戻していることは、先日のイングランドXV戦でも証明されています。ただ、NZが仕掛けてくるであろう戦術に対して、このCTBのコンビを試してみたいという気持ちがあるのです。オールブラックスのBKは非常に速く、フィジカルも極めて強固ですからね」

 WTBには、シックスネーションズで選外となっていたダミアン・プノーが復帰し、テオ・アティソベとともに両翼を担う。FBには4年ぶりの代表復帰となるマックス・スプリングが起用された。昨夏には弟のトムが父の祖国(NZ)でフランス代表初キャップを獲得しており、兄のマックスも同じ地で自身2個目のキャップを獲得することになる。

 負傷者の影響とバックスの編成について、ガルチエHCは以下のように経緯を説明した。

「まず、イングランドXV戦でのグレゴワール・アルフイユ(WTB)の負傷があり、続いてレオ・バレ(FB)がスタッド・フランセでの準決勝で負傷してしまいました。この遠征で期待していた2人でした。ルイ・ビエル=ビアレを休ませるために招集しないことは最初から決めていたため、彼らの離脱によって枠が空くことになりました。

 我々としては、ダミアン・プノーをWTBで先発させたかった。そしてシックスネーションズでもスタメンだったテオ・アティソベも起用したいと考えていました。そこで、マックス(スプリング)をFBに入れるか、それともアティソベをFBに回してアーロン・グランディディエをWTBに入れるかという、バランスの最適解を見つける必要がありました。

 マックスにとっては、これが巡ってきたチャンスでした。彼は2022年に我々がバーバリアンズを指揮した際、非常に素晴らしいパフォーマンスを見せ、その後日本遠征で初キャップを獲得しましたが定着することはできませんでした。しかし、今シーズンにラシンで見せたパフォーマンスは、我々に強い手応えを送っていました。アーロン・グランディディエについても、彼の強みである空中戦の強さなどを見てみたいという思いはありましたが、最終的に我々にとって最適だと思われる決断を下したのです」

 新しく創設されたこの大会について、ガルチエHCは次のように称賛した。

「夏の遠征と秋のテストマッチという伝統を融合させ、北半球と南半球が激突するこの大会を構築したアイデアは素晴らしい。11月の順位決定戦で最高のチーム同士が最後にもう一度競い合うわけです。非常に斬新ですし、この大会は大成功を収めるでしょう」

 また、フランス代表チームにとってのメリットをこう語った。

「これは私たちが、フランスラグビーのポテンシャルを秘めた選手たちを実戦で競い合わせることができる絶好の機会です。私たちが今回編成したチームは、いわゆるフランス代表ではありません。ですが、『今、この瞬間に組める最高のフランス代表』です。NZ戦に先発する選手のうち、今冬のシックスネーションズでもスタメンだったのは4人(モエファナ、アティソベ、ジャリベール、ジェグー)だけですが、これは選手たちにとって素晴らしいチャンスです。ワールドカップを1年後に控え、彼らには全員、勝ち取るべきものがあり、アピールすべきポイントがあるのですから」

 この「真剣勝負の大会」という大義名分を利用することで、例年の7月遠征よりも多くの主力メンバーを招集することに成功した。一部の選手(ラモス、ビエル=ビアレ、オリヴォン、クロス、フラマン、マルシャン)には休養を与え、デュポンやアルドリットらの負傷欠場は痛手となったものの、従来の夏遠征よりもはるかに競争力のあるチームを伴って南半球へ出発することができた。さらに、TOP14決勝を戦ったメンバーからも9名が、7月11日にオーストラリアで行われる第2戦から合流可能であることも好材料である。

 その開幕戦は、フランス代表が2009年以来勝てていないNZでの激突という、まさに「究極の挑戦」で幕を開ける。開閉式屋根があり、高速展開が予想されるピッチでおこなわれるクライストチャーチでの一戦に向けて、指揮官は「激しさと才能、それこそが彼らが我々に突きつけてくるものだ」と予想している。

「彼らは世界第2位のチームであり、南アフリカのすぐ後ろにつけている。彼らが狙っているのは1位の座だけであり、それ以外には興味がない。また、新しいヘッドコーチ(デイヴ・レニー)を迎え、新しいスタジアムで戦うことになる。彼らが一緒にプレーするのは8カ月ぶり。さあ、極上のおもてなしが待っている!」

◾️ネーションズチャンピオンシップ2026[ラウンド1]
7月4日(土)19 :10KO※日本時間16 :10KO
ニュージーランド代表 vs フランス代表
@One NZスタジアム(クライストチャーチ)

<フランス代表>
▼スターティングXV
ジェファーソン・ポワロ(ボルドー/181cm, 117kg/33歳/36キャップ)
マキシム・ラモット(ボルドー/184cm, 109kg/27歳/3キャップ)
デンバ・バンバ(ラシン92/185cm, 125kg/28歳/31キャップ)
ユーゴ・オラドゥ(ポー/200cm, 105kg/22歳/12キャップ)
トム・スタニフォース(カストル/198cm, 124kg/31歳/初選出)
ピエール・ボシャトン(ボルドー/197cm, 103kg/25歳/2キャップ)
オスカー・ジェグー(ラ・ロシェル/190cm, 90kg/23歳/13キャップ)
マルコ・ガゾッティ(ボルドー/192cm, 112kg/21歳/1キャップ)
マキシム・リュキュ(ボルドー/177cm, 83kg/33歳/30キャップ)[C]
マチュー・ジャリベール(ボルドー/184cm, 86kg/27歳/39キャップ)
テオ・アティソベ(ポー/182cm, 84kg/21歳/13キャップ)
ヨラム・モエファナ(ボルドー/183cm, 95kg/25歳/39キャップ)
ファビアン・ブロー=ボワリー(ポー/190cm, 98kg/20歳/2キャップ)
ダミアン・プノー(ボルドー/188cm, 97kg/29歳/59キャップ)
マックス・スプリング(ラシン92/173cm, 75kg/25歳/1キャップ)
▼リザーブ
バルナベ・マサ(クレルモン/180cm, 103kg/22歳/初選出)
レダ・ワーディ(ラ・ロシェル/185cm, 111kg/30歳/16キャップ)
レジス・モンターニュ(クレルモン/186cm, 133kg/25歳/7キャップ)
ミカエル・ギヤール(リヨン/197cm, 122kg/25歳/18キャップ)
キリアン・ティクセロン(クレルモン/196cm, 104kg/24歳/3キャップ)
ノラン・ルガレック(ラ・ロシェル/175cm, 75kg/24歳/14キャップ)
アントワンヌ・アストイ(ラ・ロシェル/180cm, 86kg/29歳/10キャップ)
ニコラ・ドゥポルテール(ボルドー/194cm, 94kg/23歳/9キャップ)
[C] : キャプテン

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