国内 2026.06.05

痛恨シンビンに「してしまった過ちには責任を」。ディラン・ライリーが見た普遍

[ 向 風見也 ]
痛恨シンビンに「してしまった過ちには責任を」。ディラン・ライリーが見た普遍
ディラン・ライリー[埼玉WK/CTB](撮影:志賀由佳)

 点を取れる時に取るのが勝負の鉄則。その普遍を、ディラン・ライリーは知っていた。

「我々にも向こうに流れの行った時間帯があります。チャンスをより多くものにできたチームが勝利したと思います」

 こう話したのは5月31日。東京・秩父宮ラグビー場での国内リーグワン1部・プレーオフ準決勝へ、埼玉パナソニックワイルドナイツのアウトサイドCTBとして挑んでいた。

 対するクボタスピアーズ船橋・東京ベイを終盤に追い上げながら24-26で落としたこの80分では、前半に掴んだ複数のチャンスを先方のマルコム・マークスの好スティールなどに阻まれていた。

 レギュラーシーズンの順位で1つ下回るスピアーズに敗れたのは2年連続。優勝したのは’21年度(’22年)が最後と短期決戦で壁を破れずにいる現状について、解決策を見出すのはこれからと言いたげだ。

「試合が終わったばかり。原因を挙げるのは難しいです。ただ、経験を活かして成長し、さらに強くなり、目標を目指すことです」

 日本代表38キャップ。出身地のオーストラリアから練習生として来日し、いまや
ナショナルチームで副将を任される。今季のリーグワンでは一時故障に泣きながら、プレーオフでは3試合ぶりの実戦復帰を果たしていた。

 戦前には「過去は振り返りたくない。週末が楽しみです」と意気込んだが、厳しい現実に直面した。

 前半30分、敵陣10メートルエリア右中間でスピアーズ側が放つロングパスに反応した。防御ラインから飛び出してインターセプトを狙ったが、球に手を弾くだけにとどまった。故意の落球と判定され、イエローカードをもらった。その間、チームは失点した。

「チャンスだと思ったので狙いましたが、結果的にボールを獲れずに…。心情的に簡単な状況ではなかったです。しかし、してしまった過ちには責任を取らなければならない」

 確かなのは、フィールドに戻ってからは球を持てば推進したことだ。フットワークと加速力の合わせ技で、ゲインラインを獲得していた。9点差を追う後半39分には、チームで左右に大きく球を揺さぶった。フェーズを重ねるごとに防御の隙間をえぐり、スコアできた。

 かねて述べていた。

「全員が共通認識を持ってプレーするのが大事。瞬間、瞬間で相手にプレッシャーをかける。自分たちのラグビーがいまを作り上げていると、信じている。(当日は)自信を持って臨む。(対面側の)BKラインにはスペースがあると認識できる。そこへ勇気を持って仕掛けたい」

 ラストワンプレーで勝敗がわかれる激戦を経て、心身を奮い立たせて臨むのが3位決定戦。6月6日には秩父宮でおこなわれる。

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