国内 2020.02.03
「原点に帰る」目黒学院が優勝 2019年度東京都高校新人大会

「原点に帰る」目黒学院が優勝 2019年度東京都高校新人大会

[ 見明亨徳 ]
本郷は早実ディフェンス網を破れず(撮影:見明亨徳)

■早実がゼロ封で3位を確保

 決勝の前におこなわれた3位決定戦は、3大会連続で花園をかける本郷高対2大会ぶりを狙う早稲田実業高等部。花園出場以降、準備期間が短かった本郷を早実が24-0(前半 5-0)のゼロ封、3位を確保した。

 試合は前半から早実が本郷陣に入るもなかなか仕留めきれない。7分、本郷は自陣スクラムを得て初めて早実陣へ。しかしノックオンのミスで機を逸した。
 得点が入ったのは13分、本郷22メートル線左ラインアウトを早実が活かす。まずは右へボールを動かしてゴール前へ迫る。ラストは左へまわしWTB三浦哲が左隅へ飛び込んだ。
 早実ディフェンスはラックで人数をかけない。それを見た本郷ベンチからは「モールを組んで行け」と指示がでる。しかし本郷フォワードはラックサイドを突くも立ってプレーしない。苦しくなって外へ回すと早実ディフェンスが待っていた。27分には、この状況でノットリリースを犯す。
 28分ようやくゴール前ラインアウトのチャンスを得る。モールを組みインゴールへ運んだが、ボールを地面に置けなかった。5-0で前半を終えた。

 後半4分、本郷の早実ゴール前ラインアウト。ここも投入したボールがまっすぐ入らなかった。8分、早実がセットプレーからボールを動かすとFB山下一吹が右中間へトライを決めた。ゴールキックは主将SO守屋大誠が確実に成功し、12-0。以後も早実が優勢、2トライを加え24-0で終えた。

 守屋は話す。「先週、勝ちを逃した。最後の一つの判断ミスで。きょうはディフェンスから行こうと準備しました。特にフォワードのディフェンスが良かった」。2019年度大学日本一へ返り咲いた早大。メンバーには早実歴代4主将が名を連ね貢献した。「練習で早大を使わせてもらうこともある。日本一の雰囲気を味わえる。選手のポテンシャルにつながっています」と守屋。

早実司令塔SO守屋がゲームを支配(撮影:見明亨徳)

 本郷は準決勝の久我山戦、早実と同じように17-5とリードしていながら17-19と逆転されていた。野上敦司監督は「試合経験値、この局面で何をしようという発想がまだ不足しています。きょうもベンチは早実のディフェンスを見てモールを指示したが、選手にはまだモール選択の準備ができていませんでした」。

 関東大会を逃した両校は、都春季大会に備えて鍛えていく。
 第100回記念大会となる今年の花園。都は今回の4校をはじめ8強入りした明大中野高、東京高に都立2校青山、狛江などを中心に戦いが続く。

PICK UP